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海外ペットテック スタートアップニュースまとめ#12(Walmartのペットビジネス)

海外のペットテック、ペットに関連するスタートアップやビジネストレンド、新サービスやアイデア等々に関する最近のニュースをまとめてご紹介していくシリーズ。早速見ていきましょう。

ウォルマートがPetplan(保険)、Rover(CtoCマッチング)と連携して総合的なペットケアサービス「Walmart Pet Care」を提供開始

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ウォルマートは小売店舗併設の診療所をつくるなど人向けの医療にも進出している一方、ペットケアの領域にも積極的です。昨年も動物病院を100店舗に設置することを発表していました(昨春時点では21店舗に設置済み)。また、ウォルマートはすでにペット医薬品のEC「WalmartPetRx」も開設済みで価格競争力も高く、ラインナップも豊富、物流も整備されているという状況。

そんな中で今回発表された取り組みは大きく2つ。

(1)ウォルマートは包括的なペット保険を展開している2003年設立のPetplanと提携してペット保険の販売を開始。先日のnoteで「世界で人気のペット動画メディアDodoを展開するGroup Nine MediaがPetplanと資本業務提携してD2Cペット保険事業に参入」という記事も書きましたが、そんなPetplanとの提携。

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(2)ウォルマートはペットシッターや犬の散歩のCtoCマッチングの大手の一社のRoverと提携。ウォルマートの顧客はRoverを利用すると$20のギフトカードがもらえて、 さらに6ヶ月以内に5回利用すると新たに$20のギフトカードがもらえるという仕組み。Roverは、SoftbankのVision Fundが$300M出資して有名にもなった犬の散歩マッチングのWag(すでに出資引き上げ済)の競合です。Roverは急成長を遂げていたもののコロナ禍での外出控えにより需要が激減してレイオフを敢行するなど大打撃を受けている最中での今回の施策。Roverとしてはどこまで集客強化につながるか、注目です。

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ノミ・ダニ対策を主力商品とするD2CサブスクリプションITCHが£7.25M調達

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ITCHは2019年にイギリスのリーズで設立されたスタートアップ。ノミダニ対策の商品を主としてサブスクリプションで提供しています。

商品は以下のような形状で、1回使い切りタイプで、キャップを空けて、液体を犬や猫の首の後ろ(肩甲骨の間ぐらい)の毛をかき分けて、そこに流し込むというものです。価格は£6.50/回/月(約800円)です。

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さらにクロスセルの商品として、以下のように寄生虫対策の薬、用途ごとのトリーツ(オーラルケア、スキンケア、ストレス対策、等)や、健康維持サプリメントを提供しています。

いずれも最初に簡単なアンケートに答えると、パーソナライズされた商品が提示されるという、パーソナライズD2C定番のUXになっています。

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今回の資金調達を経て、アメリカへの進出、ペット保険への参入、その他データプラットフォームの強化を行うとのこと。ブランディングもこだわっているようで、ウェブに掲載されている動画もセンスがある(トンマナがイギリスっぽい)ので興味あるかたはご確認頂くと良いと思います。


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