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アジア 韓国編 ペットテック スタートアップ事例紹介
今後はちょくちょく地域別にペットテックスタートアップの事例を紹介していこうと思います。今回はアジア。の中でも韓国。
中国がアジアにおける最も大きなペット市場でプレイヤーも多く存在するのですが、ウェブが多言語対応していないことが多く、また、各種報道も少ないことから実態を把握するのが難しいため、基本は中国以外のスタートアップをご紹介。といっても北米や欧州に比べるとアジアにおけるペット関連のスタートアップの数は多くないので情報は限定的にはなってしまいます。アジアで国を挙げるとすると、中国、インド、韓国、シンガポール、香港、あたりが今後の対象です。
今回は韓国です。韓国のメディアでまとまっているものがあったので、今回はそれをもとにご紹介。
韓国におけるペット市場の盛り上がり
上記のウェブの意訳を載せておくと以下な感じです。
韓国におけるペットxスタートアップ市場は盛り上がりを見せています。2020年には30億ドル、2021年には35億ドル以上をペット関連支出があったと推定されており市場は成長中。Korea Rural Economic Instituteによると、市場規模は2027年までに50億ドルに増加するとされています。
主な市場成長の背景は韓国においても「ペットの家族化」が進んでいるためです。また、少子化が進んでいることも挙げられます。The Animal and Plant Quarantine Agencyによると、韓国の家庭の30%以上がペットと一緒に暮らしています。実際に韓国ではペットフードやペット関連アクセサリー、ペット用品の売上が特に大幅な伸びを見せています。また、獣医関連のスタートアップは特に大型の資金調達に成功しています。
韓国のペットスタートアップ
プロダクトの細かな状況までは把握できていませんが、彼らが紹介しているペットスタートアップをざっと紹介します。進化が進む北米や欧州に比べると斬新さは少ないですが見ていきましょう。
Pireco 顔認証技術を活用
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Pirecoは、顔認証技術、デジタル認証技術を利用して、迅速かつ簡単なペット登録サービスを開発するスタートアップ。バイオメトリクスとして、人間でいう指紋のようなものに対応すべく、主に犬とその鼻のしわに焦点を当てて顔認証を行う。ユーザーは、専用アプリで犬の顔写真をアップロードするだけで、鼻のしわのパターンを認識することができる。
Blockpet ブロックチェーンxペット
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韓国のペットスタートアップBlockPetは、ブロックチェーンベースのソーシャルメディア・ペットコミュニティプラットフォームで、リワードシステムも提供している。ペットを識別する技術を活用してペットのユニークなIDを生成し、そのウォレットを作成。ユーザーはペットコミュニティに自分のペットに関するコンテンツを投稿することで報酬を得ることができる。ペットのためのInstagramのようなもので、ペットの飼い主がコンテンツをアップロードすることで報酬を得られる仕組み。ブロックチェーンプラットフォームのKlaytn(クレイトン)と提携しており、Klaytn Blockchain上でブロックチェーンアプリケーションを機能させる予定。Blockpetは、韓国のVCであるTS investmentの子会社であるAccelerator New Paradigm Investmentから資金を調達している。多くのペット愛好家が自分のペットをオンラインに投稿することを熱望しているため、Blockpetは飛躍する可能性がある。
Petner ペットシッターマーケットプレイス
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韓国のペットスタートアップPetnerは、犬、猫、鳥、そして爬虫類に対してのペットシッターサービスを提供している。このペットシッターサービスは、獣医学生と現役の獣医しかペットシッターとして登録できないのが特徴。現在のサービス内容は、ペットボーディング、ハウスシッター、ドッグウォーキングの3種類。ペットボーディングは、利用者がペットをシッターの家に連れて行き、一定期間のケアをしてもらうサービス。ハウスシッターは、ペットシッターがユーザーの自宅まで来て、毎日の食事や片付け、散歩などを行う呼び出し型のサービス。
Pet Me Up ペットタクシー
韓国のペットスタートアップPet Me Upは、ペットのためのタクシーサービス。ユーザーがタクシーを要請すると、Pet Me Upがプロのドライバーをマッチングし、ユーザーとペットが安全に目的地まで移動できるようにする。韓国のタクシーは、大型犬には狭すぎる場合があり、また、韓国のほとんどのタクシーは、ペットをタクシーに乗せることを禁止しているといった状況に対するソリューションとして登場。GPSを使ったアプリのメーターで、ユーザーは乗車料金を知ることができる。
Dog Mate 犬の散歩
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韓国のペットスタートアップDog Mateは、飼い主が長期間家を空けなければならないときに犬の世話を行う。現在、韓国のペットの飼い主の多くは、不在にする必要がある際はペットホテルに預けることが多い。Dog Mateを利用すれば、飼い主はペットを自宅で住まわせたまま、ペットシッターが自宅を訪問してペットの世話をすることができる。また、ペットシッターの自宅にペットを預けることも可能です。犬に特化したサービス。
Pet Forest ペット葬儀
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韓国のペットスタートアップPet Forestは、亡くなったペットを偲ぶ、ペットオーナー向けのプレミアム葬儀社。ペット葬儀の有資格者が常駐しており、ペット葬儀を行うことができる。ペット葬儀、火葬、骨壷保管、それぞれのスペースがあり、家族がペットを見舞うことができる。
Walky Doggy 犬のトレーニング
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Walky Doggyは韓国では数少ない、犬のしつけに特化したペットスタートアップで、飼い主に犬の基本的な育児情報とトレーニングを提供するアプリ「Dog Master」を運営。子犬のしつけから、より高度な犬のしつけまで、カテゴリー別に分かれている。アプリには、ビデオチュートリアルを含めて230以上の犬のしつけコンテンツがある。
PetPeoTalk(dogibogi) AIによる行動観察
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PetPeoTalkは、"dogibogi"アプリを展開するスタートアップ。ペットの表情、分離不安の程度、病気のシグナル等をAI技術で分析、記録します。AIを搭載したモニターによって遠吠えなどの特定の行動、その頻度から分離不安を起こしているかどうかを分析。ペットの行動を読み取ることで、病気の早期発見につながるような技術にバージョンアップすることを計画中。
という感じで紹介されていたペットxスタートアップは以上です。
目新しさには欠けますが実態を把握する上では有益ですね。
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