信用と信頼


私は、『信用』と『信頼』ということばを使い分けるんです。信用というのは、誰にでもできるが、信頼するというのはむずかしい。

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ただ、われわれが、返済能力があることを、たとえば担保物件を示して証明すれば、やっとのことで『信用』してくれます。信じてよい証拠があったときだけ信じるのが『信用』です。これにたいして、『信頼』というのは、信じてよい条件がまったくなくても、頭から信じてしまうこと。
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だまされる覚悟をすること。配偶者や子どもには、一生だまされ続けるのだと決断すること。それが信頼。そうしていると、相手は信頼にこたえずにおれなくなる。こちらがむこうを信頼しきるときに、はじめてむこうはこちらを信頼してくれるようになる。われわれのほうがまず相手を信頼しなければ、相手は絶対にわれわれのことを信頼してくれない。

性格は変えられる
著者野田俊作


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