そろそろ花粉が飛んでくる…あなたの鼻と目を守る“春の先制攻撃”を始めましょう
（写真：ハワイ カイルアビーチ ）
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毎年この時期になると、“もうそろそろ来るか？”とソワソワしてしまう存在がありますね。
そう、花粉です。まるで忍び足のスパイが私たちの鼻や目を狙うように、知らないうちに侵入してくる厄介者。
しかし、うまく対策すれば怖がる必要はありません。今回は、春を快適に乗り切るためのポイントをお伝えいたします。
1．まずは花粉の“正体”を知りましょう
花粉症は正式にはアレルギー性鼻炎と呼ばれ、花粉を異物とみなした免疫反応が過剰に起こることで、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみなどが出現します。
私が長年参照している日本アレルギー学会ガイドライン2020でも、花粉飛散前からの薬剤使用が症状抑制に有効とされています。実際に、飛び始める直前に薬を飲むと、症状が大きく出にくくなる場合があります。
2．花粉はどのように攻めてくるの？
花粉は風に乗って広範囲に飛散します。現在は地域ごとに日本気象協会などが花粉飛散予測を出していますので、ぜひ参考にしてください。もし、詳細が分からない場合は環境省や地元の気象情報もチェックすると良いでしょう。
私自身も研究の一環として各地のデータを追っておりますが、飛散時期は年によって微妙にずれます。飛散ピークを知っておくと、外出や洗濯のタイミングを調整できます。
3．“対策”は早ければ早いほど有利です
花粉対策を例えるなら、先手必勝の将棋のようなものです。相手（花粉）が大軍勢となって押し寄せる前に、準備をしっかり整えましょう。
マスクやメガネで“物理バリア”を
マスクやメガネは、顔を守る“鎧”のようなもの。花粉が口や鼻、目に直接付着するのを減らしてくれます。
近年は肌に優しい素材のマスクや、花粉対策専用のメガネも増えてきています。
帰宅時のひと手間
外から帰るときは、衣服についた花粉を払い落とすのが基本。玄関先で軽く払うだけでも室内への侵入量が変わります。
洗濯物は花粉の多い時期は室内干しに切り替えると、外干しよりも花粉を寄せ付けにくいです。
薬の使用と定期的な受診
抗ヒスタミン薬や点鼻ステロイド薬は、医師の指示のもと早めに使い始めることが推奨されています。
症状が出る前からの使用で、シーズン中の辛さが大幅に軽減するケースが報告されています。
市販薬の使用を考える場合も、まずは専門家に相談いただくと安心です。
家の中の花粉ケア
空気清浄機を使うときは、花粉対策用のフィルターが搭載されているものが望ましいです。
部屋の換気は必要ですが、飛散量の多い時間帯（一般的に午前中や風が強い日など）は窓の開け方に注意するのが良いとされています。
4．最新の研究動向から見えたポイント
私が拝見した論文では、アレルゲン免疫療法の有用性が改めて示されています。これは、スギやヒノキなど原因となる花粉成分を少量ずつ体に慣らしていく治療法です。保険適用の場合もあるので、専門医にご相談いただくとよいでしょう。
ただし、詳しい副作用や適応条件などは専門家の診断が必要ですので、不明な点は医師に確認することをおすすめいたします。
5．春を快適に楽しむために
花粉が多く飛ぶ日は、どうしても外出がおっくうに感じられるかもしれません。しかし、十分な対策を取れば怖がる必要はありません。むしろ、うまく“先制攻撃”をしておけば、鼻水に悩まされることなく春の暖かい日差しや花の香りを楽しめます。
ちょうど将棋で言う“最初の一手”が肝心なように、早いうちから花粉対策を始めれば、症状は大きく変わってきますよ。
まとめ
花粉症(アレルギー性鼻炎)は免疫反応が原因
マスク・メガネ・衣服の払拭・室内干しで物理的に花粉を減らす
抗ヒスタミン薬・点鼻薬は症状が出る前の使用が◎
アレルゲン免疫療法も選択肢の一つ(医師に相談)
最新データや予測を活用し、飛散ピークを見極める
私たちの体は一人ひとり違いがありますので、具体的な薬や治療法については専門医の診断を受けてください。
花粉を撃退して、この春を元気に過ごしましょう。
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出典：健康長寿新ガイドライン エビデンスブック