「WHY.inc」始動カウントダウン
「そうだねぇ、中華系を含めたアジアの人達も現場関係に居ない事はないが、今の季節はまだ日中の暑さに加減があるが、もう直ぐ迎える乾季になると日中40度はあっさり超える土地柄だしね、それとイスラム教の繋がりもあるので、この店で見かける国々の人が現場関係には多いね。貿易関係の職種には驚く位多くの、中国系、韓国系の事業家は多いよ。
サービス関連業種には、山竹君がホテルで会ったように、フィリピンの人が
多いですね。山竹君はどう感じるか分からないが、私の世代から見ると、現行日本で就職難だ、氷河期だ、ニートだとメディアも含め騒いでいるが、私の上の世代達は、日本が貧しい、職がない、それなら・・と移民船に乗って南米やハワイ、ポリネシアなどに移住していったんだよ。
その全てが正解とは思わない、例えば都市部から日本国内過疎エリアに移住し一次産業に従事するのも、少子高齢化が進めば必要だろう。それ位の気概が必要な時代が迫っている気もするし、現代風に官民合わせて何処かそのシステム自体をを再構築していく時期なのかもしれないなぁ」
進道氏の洞察は深く、そして未来も見据えていた。
「自分は日本の社会の中で、あの日までさしたる疑問も不満も無いまま
会社の為、組織の為、家族の為・・と働き続けてきたので、進道さんが危惧されているように生きていく事や、自分の未来に(問い)を持つ事の無いままで、ここまで来ました。このプロジェクトを進めながら、自分も(問い)を持つ事の意味を理解して行こうと思っています。」
メンバー全員が食事の手を休め、山竹の言葉に大きく頷いてた。
「今夜が(WHY.inc.)決起記念日だ。さぁ明日から踏み出す未知の為の英気を養おうさぁ、乾杯」
シャンカール氏だけはチャイで乾杯をし
この日は夜遅くまで、話し尽きる事ない祝宴となった。