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【映画の中の詩】『別れの曲』(1934)


美しくあれ、哀しくあれーーショパンの愛と別れ

フレデリック・ショパンと恋人コンスタンツィアとの愛と別れの物語。

この映画にはキャストを入れ替えたドイツ語版『 Abschiedswalzer』とフランス語版『 La chanson de l'adieu』があり、こちらはドイツ語版。

日本公開(1935)されたのは仏語版だったそうで、『さびしんぼう』を撮った大林宣彦監督が若き日に魅了された、というのも著書(『むうびい・こんさあと』)によると、そちらだったようです。
ただフランス語版は今では観ることが難しいようです。

ドイツ語原題は『別れのワルツ』。フランス語は『別れの歌』。これを『別れの曲』という邦題をつけて公開したので「ショパンの練習曲作品10番の第3曲」は日本では『別れの曲』という呼び名が定着しました。

歌詞は脚本を書いたエルンスト・マリシュカによるもの。日本語詞は堀内敬三のものが有名のようです。
堀内敬三は『私の青空』『遠き山に日は落ちて』『蒲田行進曲』などすばらしい訳詞(作詞?)を多く残している人なのですが、『別れの曲』に関しては「はるばる寂しく越え行く山や川・・・」といった調子で映画の中の詩とは別物です。

監督 ゲツァ・フォン・ボルヴァリー
脚本 エルンスト・マリシュカ
出演(ドイツ語版)
フレデリック・ショパン・・・ヴォルフガング・リーベンアイナー
コンスタンツィア・グワトコフスカ・・・ハンナ・ヴァーグ
ジョルジュ・サンド・・・ジビレ・シュミッツ
フランツ・リスト・・・ハンス・シュレンク
エルスナー教授・・・リヒャルト・ロマノフスキー

日本封切時の広告。フランス語版です。
https://dl.ndl.go.jp/pid/11004561/1/13


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