webアクセシビリティの観点から考えるサービスの品質向上とその付加価値
デザイナーではないぼくがデザイン面にも口出しするのは恐縮ですが、
webアクセシビリティの観点から改善できる点や、付加価値はないかと考えていました。
webアクセシビリティ対策は容易なことではありませんし、売上に直結するものではありません。
ですが、フロントエンドエンジニアの自分ができる改善できる点もあるので、取り組みたいなと感じました。
アクセシビリティとは?
そもそもアクセシビリティとはなんでしょうか。簡単に説明するとアクセシビリティとは
誰でも、様々な状況にかかわらず等しく情報にアクセスすることができる
ということです。
サービスの開発者はスペックが高いマシンや、ネット速度が早いなど恵まれた環境で開発することが多いです。
しかし、サービスを利用するユーザーは老若男女、マシンスペック、外出先や自宅など状況はそれぞれ異なります。
耳が聞こえない、目が見えないなどのユーザーもサービスを利用してくれている可能性はないと断言できません。
日常であれば、包丁で指を切ってしまい利き腕の指がうまく使えない上も想定できます。
アクセリビリティを向上させる理由
利用者の拡張と品質の向上
webアクセシビリティを良くすることで、利用者の拡張とユーザビリティや品質の向上が見込まれます。
サービスの品質向上はGoogleが発表している品質評価ガイドライン(Google General Guidelines)の観点からみても、評価対象にwebアクセシビリティが含まれるため、SEOにも影響を与えることが考えられます。
海外展開を目指すならwebアクセシビリティ対策は重要
例えばアメリカではSection508、ADA、ACAAといった障害者やwebアクセシビリティに関わる法規制が複数存在し、webアクセシビリティに関連する提訴事案が頻発しています。
Amazon、Netflix、マクドナルド、ヒルトンホテルなど大手企業が提訴を受けていています。
アメリカでのwebアクセシビリティの提訴は年々増加しています。
2019年初めに世界的アーティスト、ビヨンセのwebサイトがアクセシブルではないということで、全盲のファンが運営会社に対し訴訟を起こしたことが話題になってました。
Beyonce's Parkwood Entertainment Sued Over Website Accessibility
Webアクセシビリティ 海外の気になる動きと日本国内の最新動向
世界のwebサイトでは「知らなった」「単なるクレーマー」みたいな言葉で済まされる問題ではなく、ただの無知として扱われて、訴訟対象になってしまいます。
企業の取り組み
様々な有名企業もwebアクセシビリティに配慮して開発されています。
・Ameba
・cybozu
・chatwork
・ 弁護士ドットコム
・freee
・ yahoo
webアクセシビリティを検証
僕も決してwebアクセシビリティに関して長けた知識があるわけではないので、もっと勉強していきます。
自分の携わるwebサービスをチェックツールを使用して検証してみました。
以下いくつか抜粋しました。
フロントエンドだけで修正できるものも多くありましたが、レイアウトや色に関するチェックも出ました。デザイナーの皆様と相談して改善していきたいです。
・htmlタグにlang属性がなかった(しかしgoogleはlang属性を使うな。と公言していて、代わりに多言語対応するならhreflang属性を使えと参考)
・ 画像にalt属性がない
・文字の打ち消しはスクリーンリーダーで両方とも読まれてしまう
・十分なコントラスト比となる背景色を指定
まとめ
様々な企業の取り組みをみても、webアクセシビリティは守りではなく、攻めの施策だと感じました。
webアクセシビリティを向上することは、サービスのユーザー体験を向上させるだけでなく、裾野を広げた情報発信ができ、企業の情報資産を高めることができると思います。
しかし、webアクセシビリティ策を一度に対応することは難しいです。
一度に対応することができなくともStart Small, Start Nowという言葉がある通り、肩書に関わらず関係者みんなで解決できる領域です。
プロダクトを作り続ける限りずっと関わってくる課題です。
自分への決意表明も含め、サービスがよくなるようにwebアクセシビリティ面で貢献できるように頑張りたいと思います💪