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ハンニバルの話
Z/Xにおける種族ブレイバーは古代の英雄を「赤の世界」の技術で現代へ蘇らせた超人たちなので、元になったハンニバル・バルカを歴史書で知っている人も多いかもしれませんが、このTCGにおけるハンニバルは史実とは違った味付けがなされています。象です
最近になってZ/Xを始めた人にとっては最新51弾で現れたハンニバル新規を見て「誰、このオッサン」と思うかもしれません
関連カードの収録が直近でも33弾、つまり4年半振りのカード化なので知らないのも当然です。まだイベントエクストラが存在しなかった頃ですね
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それでは軽く既存カード紹介も含めて最新のハンニバル構築について書いていきます。個人的にはZ/X公式のアンケートに「ハンニバル復活させろ」と意見を投げ続けていた責任も少し感じます
カード紹介(ハンニバル)
本当なら新カードから書きたいところですが、前提としてこれまでのハンニバル知らないと意味の分からないテキストになっていますので、収録当時の背景も含めて紹介していきます
畏敬の神将ハンニバル・バルカ
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初出は1.5弾にあたる位置付けであったエクストラパックに収録され、その約1年後に通常弾の再録枠としてイラスト違いで復刻。当時はエクストラパックの生産が少なくて卑弥呼やアヴィオールなど有用カードの再録が望まれており、その再録10種の枠にハンニバルも含まれています
コスト5でパワー7000という数値は最近あまり見ませんが、当時はまだ機能していたパワー査定の概念によるデザインですね
手札にある「エレファント」をコストにし、ゼクスにダメージを与えられる起動能力を持ちます。この「象を投げる」ことこそがハンニバルです。対象が相手に限らない「ゼクス」なので、ノーマルスクエアにあるなら自壊にも使えます
この「象を投げる」能力を使いやすくするため、カード名に「エレファント」を含むゼクスが散発的に収録されます。フレーバーテキストを読み漁ると諸国漫遊しながら各世界で投げやすい象を探すハンニバルの旅路が綴られており、やろうと思えば5色すべてのエレファントを採用したデッキも組めます。投げられさえすればエレファントをプレイする必要はないため、基本は赤いデッキに他色の象がコストとして混ざるような構築になります
象突猛将ハンニバル
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18弾に収録された、レベル能力を持つハンニバル
当時16~17弾でデュナミスからプレイされるゼクスエクストラのディンギルおよび、それらを利用したレベル能力がゲームシステムに大変革を起こした後に続いて、ディンギルLvとは異なるウェイカーLvが追加されました。いずれかのレベル能力をデッキ構築の主軸に据えて、それまでのパワー査定の概念ではデザインできなかった桁違いに強力なカードが溢れていた環境です
ハンニバルのレベル能力はウェイカーLv4で3ターンくらいかければ達成は容易なレベルで、効果はノーマルスクエアの相手ゼクスすべて除外という令和のZ/Xでも脅威を感じるものでしたが、コスト7の大型ゼクスを登場させたらリソースが残らず後に取れる行動もほとんどなかったため、突破することはそれほど難しくありませんでした
エレファントマスター ハンニバル
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Z/Xのウェイカー環境が煮詰まった25弾に収録されたハンニバル。その1年半ほど前の象突猛将とは違ってサポート役のカードです。カード名に「エレファント」を含むため、いざとなれば投げられます
ウェイカーLv4を目指すデッキにおいて、このカードのウェイカーLv2は満たしてて当然というくらいの感覚であり、その効果はこのカード自身をプレイするコスト3を超強力な象突猛将のコスト7に置き換えつつ手札も引けるのでエレファントの補充にもなるという便利なデッキの潤滑油です
猛象行進曲ハンニバル
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当時は各プレイヤーに2種目となるIGOBとイデアライズが配られて、ウェイカーLvやディンギルLvを使うデッキは少なくなりましたが、種族デッキで一部カードがその種族のレベル能力を持つカードとしてデザインされることはたまにあるという33弾で収録されたハンニバル
登場時にデッキ上2枚までトラッシュに置ける自動能力は、後述するレベル能力に関連したものですが、他にトラッシュを参照する「エレファント」も存在していましたのでシナジー皆無というわけではありません
デュナミスのブレイバーを参照するレベル能力の自動能力によって、このカード自身が破壊された際にトラッシュの「エレファント」を2枚まで手札に戻すことができ、さらにこの能力で2枚を戻していれば追加で相手ゼクスに5000ダメージを与えられます
あまり能動的に動けるカードではありませんが、適当なノーマルスクエアへ登場させているだけでも仕事をしてくれて、相手にするとうざったくコントロールにはよいカードです
戦象を束ねし猛将 ハンニバル
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最新51弾のハンニバル。通常弾にして33から51までの差が18あるので4年半のブランクということになります
覚醒条件でプレイされるゼクスエクストラであり、それもパターン化された表記とは異なり「エレファント」に関する特殊な覚醒条件となっています
なお覚醒条件はカード能力の効果ではないため、一部のエレファントが持つ自動能力の誘発事象とはならないことには注意が必要です
起動能力のコストにより、デュナミスにある同名を表向きにしますのでレベル能力をサポートできます。そして効果によって手札1枚をトラッシュに置くため「ハンニバルの能力でトラッシュに置かれる」ことを誘発事象としたエレファントとのシナジーがあります
相手ターンにも能力をプレイできればウェイカーLv3まで見込めて、最後にこのカード自身がスクエアを離れれば象突猛将のウェイカーLv4を達成できます
カード紹介(エレファント)
基本的には「ハンニバル」の能力により手札からトラッシュへ置かれるコストとなるためのカードですが、たまにそれ以上の仕事をするカードもあります。逆に名前にしか意味のないカードもあります
他色のエレファントについては混色デッキとして構築する可能性から明記しますが、ハンニバルと同色の赤については省略します
優しい硝子グラスエレファント
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収録は1弾およびその前のフリーカード時代なので、ハンニバルよりも前から存在していたエレファント
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ちなみにフリーカード版は数値が異なっており、ウェアマンモスがいるとフリカ版の方が攻撃時のパワー高くなります
厳しい杉石ルブライトエレファント
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ライフリカバリーを持ちます。説明は以上です
骨象ボーンエレファント
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黒のエレファント
スタートカードなのでゲーム開始時から登場しています
プレイヤースクエアに置かれていても手札にあるわけではないため、ハンニバルにとっての旨味は特にありません
最大巨虫エレファントオオカブト
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緑のエレファント
アルターフォースと、コスト6以上のカードをフォースにしていた場合にデッキ上からゼクスを探せる起動能力を持ちます。この起動能力のコストとしてリソースコストが要ることやフォースをトラッシュに置くため使い切りであることから、ハンニバルにとってはただ投げるだけで起動能力を活用する意義は薄いでしょう
聖獣オーラエレファント
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白のエレファント
リソースにあるイグニッションアイコンの数で有効になるゼロオプティマ能力を持ちますが、その数値が5と大きくゲーム後半でしか有効にならないため、ハンニバルで活用できる機会は少ないでしょう
自動能力の効果そのものはゼロオプティマに見合った強力なものです
美しき琺瑯グラスエレファント
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象突猛将ハンニバルが収録されたのと同じ18弾のエレファント
イグニッションアイコンを持ちます。以上
これ以上に書くことないもの、フレーバーテキストの方がこの解説文よりも長い
巨象変形ピクセルエレファント
![](https://assets.st-note.com/img/1737704449-OjFeSsGZnHwKAr09PthzYiEa.png)
青のエレファント
ハンニバルに投げられることを前提にしたデザインのレベル能力を持ちます
収録は象突猛将の3ヶ月後となる19弾
ウェイカーLv2で有効になり、このカード自身がカード能力でトラッシュに置かれることで誘発し、スクエアに「ハンニバル」がいればカードを引けます。ハンニバルの能力コストとしてトラッシュに置かれたら、それで減った手札を補充できるというデザインですね
一応このカードをトラッシュに置く能力はハンニバル以外でも誘発します
例えば「エレファントマスターハンニバルがスクエアにあって、再生の胎動の効果でピクセルエレファントを含む手札2枚をトラッシュに置く」などの状況が想定できます
涼夏のスライダー グラスエレファント
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25弾でエレファントマスターハンニバルと同時に収録されたエレファント
いわゆるウェイカーアッパーで、このカード自身が登場した際に誘発し、デュナミスのウェイカーを表向きにする自動能力を持ちます。この能力でウェイカーを表向きにしたら、デッキ上3枚を公開した中からゼクス1枚を手札に加えられるので汎用性のあるカードのようですが、その手札に加えたゼクスがハンニバルでもエレファントでもなければ手札をトラッシュに置くデメリットもあるため、多くのウェイカー軸構築で積極的に採用されるカードではなかったように記憶しています
穏やかな重晶石バライトエレファント
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収録は29弾で、エレファントマスターなどの収録された25弾の1年後
ハンニバルのカード能力でトラッシュに置かれることで誘発する自動能力を持ち、ゼクスへダメージを与えます。バライトエレファントの能力で与えられるダメージは、トラッシュにある同名のカード枚数で増えるため、最低限それ自身で2500は発生し、最大4枚あれば10000になります
対象が自他を問わずノーマルスクエアでもなく「スクエア」表記のため、相手プレイヤースクエアのゼクスも選べます。トラッシュに残る枚数を管理して7500ダメージくらいになるよう調整しておきたいところです
天上の行進オーラエレファント
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白のエレファント
収録は33弾で猛象行進曲ハンニバルと同時期
このカードの登場で誘発する自動能力を持ち、自分のチャージにあるゼクスを手札に戻すことができ、戻したなら手札からカードをチャージに置きます。上手く使えばスタートカードの起動能力を何度か繰り返してプレイするようなこともできますが、相手に突破された象突猛将を回収するのがハンニバルデッキとしての役目になります
ハンニバルのカード能力でトラッシュに置かれることで誘発する自動能力により、スクエアに同名がなければトラッシュからノーマルスクエアへ登場します。スリープでの登場となるため攻撃させることはできませんが、前述の登場時に誘発する自動能力とのシナジーがあります
チャージに置くための手札が続く限り、元祖ハンニバルでスクエアの行進エレファントAに6000ダメージを与えて破壊し、チャージの行進エレファントAをトラッシュから登場した行進エレファントBで手札に戻すという有限ループが回せます
勇気の赤宝 ベリルエレファント
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最新51弾のエレファント
キーワード能力のレイドを持ち、特定条件下で手札から登場させることができます
方法を問わず登場した際に誘発する自動能力により、手札が1枚以下なら2枚まで引くことができます
デッキレシピ
まず発射台となる「ハンニバル」と、コストとして投げられる「エレファント」とのバランスを取りつつ、それらをトラッシュから回収できる方法を充実させたいところから赤黒になりました。以前は黒いカードを採用するとリソース確保に難儀しましたが、今ならスタートリソースがあります
ウェイカーLv関連のカードを採用できるのも、最近の他デッキにない優位性と言えます
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2ターン目の行動が専用カードのハンニバルで固定されるため、再現性が高く安定したプレイングに繋がります。そのウェイカーハンニバルは起動能力のコストで自身の同名を必要としますので、ウェイカーLvを達成するためだけに見せるのはアーサーを優先しましょう
ゲーム終盤の詰めには、ウェイカーアニムスの起動能力でクレプスやカラヒアダギナを登場させて、相手のライフを取りましょう。起動能力を封じれる戦嵐バアルがいるなら、相手の手札にあるゼクステンド・ドライブ能力は無視できます
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詰めはまずアニムス、その次があればうらら、どちらも出せそうにないなら未来あるスピネルペンギンでカラヒアダギナを投げましょう
所感
2ターン目までの行動が安定して3ターン目に象突猛将の登場が期待しやすくなったように感じますが、そもそものハンニバルが防御的なカードなので相手のライフを取りに行く手段を別口で雇用しないといけないのですが、そこに各ユーザーごとの個性を反映させられて、デッキビルダーにとっては楽しいカテゴリですね
今回のデッキレシピはウェイカーLvを重視しましたが、必要最低限のハンニバルだけで象突猛将のための4は用意できますから、レベル能力をほとんど無視した外部勢力を起用したデッキも組めるでしょう。各自の独創性に期待します
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