『ミステリと言う勿れ』から学ぶ考え方 Episode1⑤
オリンピックで男女の選手共に大活躍ですね。
凄く誇らしく感じます。頑張る姿に励まされますね。
特にマイナースポーツと呼ばれる競技は
オリンピックの活躍によって、スポーツ人生が左右されます。
その中でも女性は同じスポーツであっても、
マイナースポーツに入っていることが多いですよね。
私が時々、目にするスポーツも男性でのスポーツが
テレビ放映されているのを見かけますが、女性は見かけたことがありません。
今回は、そんな女性にスポットライトを当てた話です。
男性はすぐにピンと来ないかもしれません。
私もカウンセラーとして女性のお話を聴いてきたからこそ、
少し理解ができているのかな?と思う程度です。
今日も主人公 久能整は、私に気付きと学びをくれます。
※ここでは少しでもネタバレ防止のために、登場人物をA・Bなどのアルファベットにしています。
久能整・・・主人公
A刑事・・・子煩悩。
B刑事・・・切れ者刑事。以前に冤罪事件で問題に。
C刑事・・・若手の男性刑事。奥さんが妊娠中
D刑事・・・唯一の女性刑事。最近、ペットが亡くなった。
E刑事・・・ベテラン刑事。ご家族を亡くしている
1、男性社会になじめない
D刑事は警察という男性社会になじめず苦労をしています。
D刑事「女だからって なめないでください」
主人公「なめてませんよ
というかD刑事がなめられないように
気を付けなければいけないのは
この署のおじさんたちに だと思います」
D刑事「え?」
そして、翌日に刑事から質問をします。
D刑事「あの、きのうの話ですけど
わたしの存在意義って なんですか
いじられ役とか マスコットとか 雑用係とか
数合わせとか 目の保養とか 他に何があるんですか」
ずっと刑事は悩んでいた訳ですね。
自分の役割は何なのか、どうしたら馴染めるのか。
どうすれば、ちゃんと仕事ができるのか
それを答えが出ない中で、主人公から言われた言葉が引っ掛かった。
何か答えが、ヒントが欲しくて、問いかけたわけです。
そんな風に思うことはありますね。
2-1、主人公の語り①
今日の主人公は多くを語ってくれます。
少し語りは長いですが、お付き合いください。
主人公「僕は常々 人間が3種類いたらいいなあと思ってて
男と女ともう一つ 別の種類が
中世的とかそういう意味じゃなくて
全く違う思考回路の別の種族が 同じ配分でいたらなあって
偏見のかたまりで だいぶ無茶なこと言いますが
おじさんたちって 特に権力サイドにいる人たちって
徒党を組んで 悪事を働くんですよ
悪事とまではいかなくても 都合の悪いことを隠蔽したり
こっそり談合したり 汚いお金を動かしたり」
2018年に書かれた漫画ですが、色々と考えてしまいますね😓
主人公「でもそこに 女の人が一人混ざっていると
おじさんたちはやりにくいんですよ
悪事に加担してくれないから
鉄の結束が乱れるから
でも女の人は群れで立ち上がったりしない
どれだけ虐げられても 手を取り合って集団で 戦ったりしない
だから個人だとおじさんたちに 取り込まれたり脅されたり
排除されてしまう
だから もう一種類いたらいいなぁって
おじさんだちが不正をしづらいように
見張れる存在が
D刑事さんがいる意味ってそれじゃないですか
おじさんたちを見張る位置」
是非とも、漫画で、主人公の優しい表情
そして田村先生の優しいタッチの漫画で味わっていただきたいです。
2-2、人が集まると・・・
主人公は「権力サイドにいる人たちって徒党を組んで都合の悪いことを隠蔽したり~」と言っています。
こんなことは思い当たりたくないですが、今は色々と想像して、
「当たっている!」と言いたくなりますね。
今、Youtubeで話題のひろゆきさんは、電通に関する記事に関連性
下記のようなことを言っています。
「僕は「個人」を見るときは「性善説」、「組織」を見るときは「性悪説」と、それぞれ使い分けているからです。」
人は個人個人であれば凄い良い人でも、集団になった際に
その集団を守ろうとして悪い方向にいく傾向があります。
(いわゆる同調圧力という奴ですね)
さらには、集団の中にいて、上の言うことに従っておけば大丈夫と
考えなくなってしまう傾向もあります。
(集団的浅慮)
さらには、心理的拘泥現象いう言葉もあります。
集団内の決定が間違っていると分かっていても、合議に関与したプライドや投入した労力を無駄にしたくないために、メンバーが合議内容を正当化していくことに執着することです。
決めたことにこだわり(拘泥)してしまうのですね。
このようにして、どんどんと悪い方向に走ってしまうことがあるのです。
特に組織にこだわったり、出世にこだわったり、上司を尊敬しきっている人に多い傾向があるのです。
2-3、悪魔の代弁者
先ほどのような、集団になった時の問題を防ぐには
どうすれば良いのでしょうか?
その際に、重要と言われているのは「悪魔の代弁者」です。
または「悪魔の擁護者」とも言われています。
これは、『主張の正当性・妥当性を明らかにするために、
あえて批判や反論を主張する、その「役割」を意識的に担う存在』のことです。
集団で行くと、集団の行動の正当性・妥当性を明らかにするために、
あえて批判をする存在です。
本当であれば社外取締役などが、そのような存在ですが、
残念ながら機能していない傾向があります。
そのため、おじさんたちの集団の中では、
女性が女性として、「その考えはおかしい」と伝える。
それができると、批判は浴びるけれども、
集団はおかしい方向にはいかないということです。
しかし女性が、男性たちから批判の目を向けられるのは
とてもしんどいですよね。
その為、私も、私たちも、いつでも悪魔の代弁者になれるよう
意識をすることが大切かなと思います。
大事な組織が、変な方向に行かないために。
3、主人公の語り②
主人公は最後に語り掛けます。
主人公「男のロマン至上主義の人たちに
混ざれないって困ってるでしょうけど
至上でもなんでもないんで
あなたは違う生き物だから
違う生き物でいてください」
集団に馴染めないと悩むのではなく、
馴染まなくていい、違う生き物として、
悪魔の代弁者として、あえて変な方向に行かないために
自分を保つことが大切なんだと感じました。
4、集団に馴染むことは大切か
協調性は社会で生活する上で非常に重要な能力です。
ただ、集団がおかしい方向に行くとき、その協調性は
悪い能力として働くのかもしれませんね。
包丁は便利でなくてはならない道具ですが、
使い方を誤れば大変なことになります。
同じように、集団にすぐに馴染める人は
貴重な存在で羨ましくもあります。
ただ、それだけだとダメなこともあるのかもしれません。
集団に馴染むことは大切だけど、
集団に馴染めない存在がいても大切。
両方、大切で、両方とも役割がある。
そんな世界が良いなぁと感じました。
それでは、また!