学歴詐称という問題
神戸市の学歴詐称の公務員に対して、懲戒免職のニュースを見たのですが、久元喜造市長が「学歴詐称は問題だが、長年まじめに勤めた人を懲戒免職にすることは極めて疑問」と述べ、男性らに対して救済措置を検討するみたいです。
あくまで検討なので、実施されている訳ではないので、今時点では「?」ぐらいの事しか言えませんが、仮に救済してしまうと時系列としてもおかしな事にならないでしょうか。
前提として該当の公務員の方は懲戒免職の処罰を受けている様です。
まず就職氷河期だった事を話に挙がっておりますが、就職氷河期に厳しかったのはこの方だけではないはずです。
この方は大卒でその大卒が厳しかったのであれば、機会を奪われた高卒の方はどうだったのでしょうか?
大卒者よりも高卒者の方が就職が更に厳しかった事は容易に想像できると思いますけど、そこの所は考えないのでしょうか。
そもそも「勤務態度が真面目」という事が具体的ではないですよね。
何を持って「勤務態度が真面目」なんでしょうか?
無遅刻無欠勤と言われても、「それは当たり前の事じゃないの?」と思いますし、市民からの信頼が厚いと言われてもそれもまた個人の感覚によるモノですしね。
それに試験時に学歴詐称を行い、2006年の聞き取り調査段階でも詐称していた事を黙っていたので2度の学歴詐称を行った訳ですよね。
まずそこが私個人は気になる点で1度の誤魔化しではなく、2度目という事です。
その時点で勤務態度は真面目なのかもしれませんが、人として真面目(というより、真摯)ではないでしょう。
また「勤務態度が真面目」という事は社会人として当たり前の事ではないでしょうか?
確かにその当たり前の事が行えていない人間も多いですが、「「勤務態度が真面目」な者を優遇するのではなく、「勤務態度が不真面目」な者を罰しないと駄目なのでは?」と思ってしまいます。
公務員は民間企業ではなく、公僕なのですから!
「勤務態度が真面目」という評価が出来るのならば、「勤務態度が不真面目」も評価できるはずですので、勤務態度が不真面目な人間は懲戒免職にして、新卒(高卒、大卒)で若い子たちの雇用機会を守ってあげてほしいです。
就職氷河期の頃の事は私も直撃世代なので分かりますが、当時の私たちが厳しかった様に今の子たちも今の子たちなりに厳しいはずです。
就職難を経験した私たちが自分たちの頃は酷かったと負の自慢をするのはなく、自分たちが厳しかったからこそ、今の子たち少しでも軽くして上げるのが年長者の務めるだと思います。
私が思うのは、今回の件に関しては懲戒免職が妥当なのだったと考えます。
2006年の聞き取り調査の際に、「自ら申し出れば、諭旨免職(退職金を貰える形での退職処分)。その後、発覚した場合は懲戒免職。」と伝えていた訳ですし、救済するべきではないでしょう。
極端な話でここで救ってしまうと「学歴詐称していても、勤務態度が真面目ならクビにするのはおかしい!」という話になってしまいますしね。