【キャリアの転機】投資会社→総合商社へ｜育児も仕事も全力で

2023年5月17日 11:01

このシリーズでは、紹介業の理想郷づくりに奮闘するペルソナ株式会社のコンサルタントが過去に転職のご支援をした事例についてご紹介します。

クライアントの採用課題について課題=イシューを正しく把握し、対象となりうる方々の転職動機・入社動機をどう言語化したのかをコンサルタントが振り返ります。

■コンサルタントプロフィール
ペルソナ株式会社富田邦彦
組織開発コンサルティング企業の創業、Webベンチャー業界のエグゼクティブサーチに従事。現在はDX・コーポレート領域に特化したエージェントとして事業責任者とコンサルタントを兼任。

■キャリアの転機
投資会社　→　総合商社　（30代半ば）
投資銀行にてM&Aアドバイザリー業務に従事。
当事者として事業開発に関わりたいという思いから転職し、エネルギー・インフラ投資会社にて海外での再生エネルギー開発／プロジェクト・ファイナンスを担当。出向先にてベンチャー企業への出資・新規事業開発を担っていた。

採用企業の抱える課題、募集背景

今回ご紹介するのは、投資会社 → 総合商社への転職事例です。

採用企業は名の知られた有名企業で、グローバルネットワークの拡大と、事業成長速度を早めるため、約10年前からキャリア人材採用に力を入れていました。

しかしながら、新卒採用と同じ感覚でキャリア採用を行い、プル型で待ちの採用活動になっていたため、「総合商社である当企業がキャリア採用の門を開いている」という事実と、その魅力が伝わりきれていない状況でした。

候補者からは、「プロパー文化で中途は評価されづらいのではないか」「デジタル推進や事業投資の意思決定スピードが遅そう」といった認識をされていました。

別の観点では、女性管理職割合向上や外国籍のプロフェッショナル採用など、DEI観点でも経営層、及び株主からの要求が高まっていたことに加え、他社企業では事業投資人材やDX人材の採用が活発化していたことで、「希少人材を取り合いながらDEIも推進する」という複雑なキャリア採用となり困難を極めていました。

転職を希望した背景・理由

今回転職を支援した方は、社会情勢の影響でプロジェクトが頓挫し転籍の話もなくなったとき、ちょうど出産・育児とも重なり海外に帰郷されていました。

当時海外に住んでいましたが日本でもう一度働きたいという思いと、子育てをしながら以前のように難易度の高いビジネスに取り組みたいという思いを持っていましたが、前述のような状況のため、なかなかマッチする求人に出会えていませんでした。

・育児をしながらも前職のようなダイナミックで難しいプロジェクトにチャレンジしたい
・再生エネルギー、M&A、グローバルナレッジを活かしたい
・ドメインを限定せず、広い事業領域を持つ企業で事業投資を行いたい
・まだ乳児のため、基本的には海外からオンラインで選考を進めたい
・フルタイムワークは大歓迎だが、育児しながらであることを受け入れられる柔軟性と福利厚生を求めたい

上記の希望を持ち、転職活動をされていましたが、国外遠隔での転職活動ということや、育休中であることから、苦戦されている状況でした。

入社を決めた理由

当時の採用企業の選考フローでは、計4回の選考の中で後半2回は対面での面接がルールだったため、すべての選考をオンラインで完結することが難しい状況でした。

しかしながら、再生エネルギー分野における豊富なM&Aの実績とプロジェクトマネジメントの経験を持っていたことと、カルチャーマッチを重視する同社の人物像とも非常に親和性が高いこともあり、オンラインで選考を進めることができました。

当時は行っていなかった人事・現場管理者とのカジュアル面談も実施し、より情報を多く得ることができ、仕事内容・働き方への懸念もなく、入社を決められました。

入社後の感想

秘匿性の高いプロジェクトで詳細を伺うことはできませんでしたが、下記コメントを頂戴しました。

「他社エージェントからは育児休暇中の転職活動では難しいと言われる中で、富田さんは挑戦を応援してくださいました。正式な採用プロセスとは別に面談も設定していただき、入社した際にはご一緒する方々と選考に進む前にお会いできたのも非常に安心感が高まりました。現在は社内でも大型のプロジェクトに参画し、エキサイティングな日々を過ごしています。」

外国籍、女性、育休と仕事、エキスパートの転職、といったまだまだ課題が多いとされる領域で少しでも力になることができ、エージェント冥利に尽きます。コメントからも満足度高く働かれている様子が窺えてうれしく思います。

ペルソナ株式会社　富田