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他業界への転職で求められる経歴書

金曜どうでしょうをご覧いただき、ありがとうございます。

ペルソナの鳴海です。

ここ数年は中小企業の事業承継フェーズの後継経営者や承継後の組織体制強化のための経営幹部の採用のご支援をしています。

こういった転職のご相談では、これまでの経験を活かしながら他業界でチャレンジをしたい、という希望をお預かりすることが増えました。

ただ、すばらしい実績を持っているにも関わらず、思ったような転職活動ができていない方がいらっしゃいます。ご経験や実績的にはフィット感がありながらも、書類選考でお見送りとなることが多い方です。

”なぜこの実績の方が面談もしてもらえないんだろう…”と面談中に心の中で思ったりするのですが、理由は単純な準備不足だったりします。

他業界への転職には、同業界への転職とは違った視点で経歴書の作成が必要です。

事業承継中小企業への転職だけでなく、40~50代の方の転職活動では他業界への転職が増えています。

そこで今回は、他業界への転職に向けた経歴書の準備についてお伝えさせてください。


継ぎ足し系経歴書のメリット・デメリット


転職を経験されている方の多くはキャリアを加筆して経歴書をアップデートしています。私はこれを”継ぎ足し系経歴書”と呼んでいます。

直近の企業の実績を書き足すだけで経歴書を作り変えることができるので、作成時間がかからないメリットがあります。慣れ親しんだ自分の経歴書を育てていく感覚もあると思います。

秘伝の経歴書として、キャリアを積み重ねるごとに良い方向にまとまっていけばいいのですが、継ぎ足しがうまくいかないことがあります。

キャリアを積み重ねていくことで、仕事の内容が変わっていくと10~20年前に使い始めた経歴書のフォーマットでは現職の仕事がまとめにくいことがあります。

例えば、若いころに活用しはじめた企業ごとに枠線でまとまったフォーマットは、見た目のボリュームを出すにはよかったけど、最近の仕事を記載しようとすると量と質が枠線の中に入りきらない…といったことありませんか?

経歴書を見直すと、なんだか窮屈な見た目になっているけど、面談で詳しいことを話せば大丈夫だろう!と思っていたら、なかなか面談機会をつくれない。

転職活動に多くの時間を使いたくない、という気持ちもわからないではないですが、キャリアや実績が伝わりやすい書き方は、変化していきます。

時間をつくって、経歴書の作り直しをすることは大事なことです。

いちばん伝えしたいキャリア(多くの方は直近の経験)を伝えることができる経歴書をめざしましょう。

経歴書をポジティブに読み込んでもらう材料づくり


1つめのポイントでは経歴書の形式の話をしましたが、2つめのポイントでは経歴書の中身の話をします。

実績を出してきた方ほどハマってしまうのですが、多くの方は経歴書の情報が足りていません。

一緒に仕事がしたことがある人や同業界の人には伝わるけども、
他の人にはなかなか伝わらない経歴書
で転職活動をしている方は多いです。

あの業界はきっとこうに違いない
部長時代のときはこういう背景があったに違いない
実績には書いていないけど、きっとこうだったに違いない

のように経歴書をポジティブに読み取ってくれることはなかなかありません。

直接お会いしたことがない方、しかも在籍している業界が異なる企業の方に、経歴書で活躍をイメージしていただける材料をお伝えできているかが重要です。

経歴書は端的に、ページ数は少なくまとめること(2ページ以内という話もよく聞きます)を推奨されることが多いかもしれませんが、20~30年の社会人経験を2ページでまとめるのは、さすがに難しいと感じてしまいます。

加筆や修正については決まった形式、ページ数、唯一の正解はありませんが、戦略的にご自身をお伝えし、売り込む経歴書を作成することをおススメします。

データで書類を閲覧するケースも増えています。
ご自身のインタビュー記事のURLを経歴書に記載すれば、実績を効率よく伝えることが可能です。戦略的に実績を伝えられるさまざまな方法があります。

少ないページ数から、経歴書をポジティブに読み取ってもらえることに期待するよりも、ご自身をしっかりお伝えするためのプレゼン資料として経歴書を作成することがポイントです。

志望動機よりもキャリアの方向性


3つめのポイントです。

若い世代の転職活動では「志望動機」を面接で聞かれることも多かったと思いますが、業界を変える転職では経歴書に志望動機をしっかり書いてもあまり効果はありません。

前述のとおり企業がポジティブに経歴書を読み解いてくれるのは稀なことなのですが、転職活動をした時に、転職先をとてもポジティブに読み解いて、分析した経験はありませんか?

あこがれるのをやめましょう、ではないですが自分にとってポジティブなことを前提とした手の込んだ志望動機を記載しても、大きく外してしまうことがあります。
(エージェントとして、この志望動機だったら応募はやめた方がいいですよ、と伝えることが実際あります)

業界を変える転職の場合、志望動機よりもキャリアの方向性を明確に打ち出した方がよいです。

なぜ、経験のない業界への転職を希望しているか。
今回の転職で成し遂げたいことは何か。

すこし青臭いかもしれませんが、キャリアの方向性を経歴書で示し、
新天地となる企業の方向性、求められること、実現できることをすりあわせをすることが重要です。


今回は業界をかえる転職で求められる経歴書について、
3つのポイントをまとめました。

業界をかえる転職は年々増えていますが、これまで転職を成功させてきた方ほど、活動の序盤となる経歴書作成から最初の面接実施のフェーズでつまずきがちです。

少しだけ視点を変えて経歴書を作ってみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
この記事が転職活動の参考になると嬉しいです!
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ペルソナ株式会社 
執行役員 鳴海 幸仁

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