「パラリンアート才能発掘コンテスト2023」受賞者インタビューVol.2今年のテーマは“美・美しさ”
2023年11月29日(水)、都内にて「第2回パラリンアート才能発掘コンテスト2023」の表彰式が開催されました。
コンテストでは独創的な作品が各企業から独創的な作品が集まり、パーソルダイバースからは、濵嶋夏希と田中敦子2名が入賞しました。
表彰式では、特別ゲストとして参加した一般社団法人 障がい者自立推進機構 理事を務めるセインカミュ氏より、グランプリをはじめとする受賞作品が発表されたあと、賞状授与や各受賞者から喜びのコメントがありました。
パラリンアート賞に輝いた田中敦子に、作品に込めた想いや受賞の喜びをインタビューしました。
パラリンアート才能発掘コンテストとは?
全国の特例子会社や障害のある方を雇用されている企業を対象に、パラリンアートを運営する一般社団法人 障がい者自立推進機構(所在地:東京都港区、代表 理事:松永昭弘)が企業の新たな可能性を見いだす機会として『才能発掘コンテスト』を2022年より開催しています。
パーソルダイバースは、アートコンテストというレクレーション型イベントとし社内活性化や新しい雇用形態と職域の開発につなげるという本コンテストの考え方に賛同し、昨年度に引き続き協賛しています。
参考)パラリンアート公式サイト
―パラリンアート賞、受賞おめでとうございます。今のお気持ちを教えてください。
ありがとうございます。今回の受賞に大変驚いています。
「一生懸命夢中になれることは楽しい!」と改めて感じました。
実はパラリンアートについて、今回の社内公募で初めて知り、自分でもコンテストや活動について色々調べました。「もう一度絵を描こう」と思う機会をいただき、コンテストを主催する一般社団法人 障がい者自立推進機構様、そしてパーソルダイバースにも感謝の気持ちでいっぱいです。
教育学部の美術科を卒業した母の影響で、家には母が描いた家族の絵が飾られていて、幼い頃から絵が身近な存在でした。
私自身も小学6年生のときから、油絵を習い、美大に進学しましたが、就職を選んだため、本格的に絵を描いたのは10年振りぐらいです。
―はたらきながら、作品制作は大変だったのではないでしょうか。
寝る間を惜しんでというわけではなく、仕事をして、家事をして…普段通りの生活をしながら、週末を中心に自分のペースで描きました。
制作期間は2か月半ぐらい。制作中は一生懸命ですが、とても充実した日々を過ごすことができ、その中で生まれた作品を認めていただき、とても嬉しく思います。
―今回のテーマは“美・美しさ”でしたが、どのようなところからインスピレーションを受けましたか?
まず、広い意味で“美や美しさ”とは何かを考えました。
イメージをしたのは、宇宙や多様性。そこで思い出したのが、小学生の頃に顕微鏡で観察したボルボックスやミドリムシの微生物でした。
ミクロのものは、神秘的であり、どうしてこのように生まれたのかと思いを馳せると、宇宙の計り知れない美を感じます。いろいろな形の美を考えながら、「いきるもの」としてこの絵を描きました。
―田中さんの作品は、墨の濃淡がとても印象的でした。どのように描かれたのでしょうか。
美大に通っていた頃から、描き慣れた「墨流し」という技法を使いました。
この「墨流し」は、白く残したい箇所をポスターカラーで塗り、乾燥させます。その後、墨をかけて再び乾燥させ、最後に水で流して濃淡のグラデーションを作ります。
偶然の要素も大きく影響し、自分でも予測できない「かたち」がうまれる、そんな技法なんです。
―これからパラリンアートに挑戦したい人に向けたメッセージなどお願いします。
まず、作品制作に集中するための環境を整えることの大切だと感じました。そして、コンテストのようなチャンスが巡ってきたら、それに向けて主体的に創作活動を行うことが、継続にもつながるのではと感じました。
仕事をしている中ではなかなか時間がとれず、今回10年振りに、コンテストに向けて絵を描くことに挑戦しました。しかしながら、衣食住をする自宅では集中力が続かず、実家にある部屋をアトリエとして使いました。
絵を描く楽しさを改めて感じ、来年も挑戦したいと考えています。
関連リンク)
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【2023/11/30】