コロナ発症の備忘録(子5日目、親2日目)
4月26日(火)
とにかく長い夜が明けた。
夫は「そろそろ朝かな〜」と思ったらまだ1時で絶望したらしい。いつもより5〜6時間は早く寝たので無理はない。
さらに1時間おきにうなされて起きる娘をなだめることも重なって、余計に大人たちの体力は削られている。
私はとにかく体が痛むので、明け方4時頃にチョコレートを1個かじってまたカロナールをのみ、
もう一度寝ようとがんばるが、あまり熟睡はできずに朝がきた。
朝9時頃、もはや恒例となった娘の体温や健康状態を管理するHER-SYSへの入力を促すSMSが届き、
ついでに大人たちも体温をはかると、
夫も私も38.3℃だった。
なぜか料理熱が高まっている夫がツナトーストを作る一方で、いまいち食欲のない私は、食パン1/4ほどをもらい、ゴロゴロしていた。
その間、病院から検査結果を知らせる電話が夫に入り、陽性だと聞かされる。
でしょうね、という感じでもはや驚く気力も無い。
ただ、いつまでが隔離期間なのかを知りたいのだけれど、病院からは県のホームページを見てくださいと言われるのみである。
言われるまま何度か見るものの、具合も悪いしいまいち確信が持てない。
娘の分のSMSにも保健所からここを読んでね、みたいなURLが送られてくるんだけど、なかなか情報が多く、集中力も続かず、要領を得ない。
大人も発症した日からまた振り出しに戻り0日目として、そこから数えて10日間隔離ということで正しいのか?10日目に症状が残っていたら延長になるけどその判断は自己判断なのか?いまいち自信がない。
勝手に「隔離期間はいつまでだよ」という認定証が発行されるイメージでいたのだが、細かい資料を自分で読んで自分で考えるのは、この日の体調からはなかなかしんどいものだった。
思えば、娘の容態を確認されたときに保健所の人と電話が繋がっていたので、その時に最新の基準を聞けばよかったのではないか?と後悔するが、あの時はあの時で具合が悪過ぎたので仕方なかったと諦める。
娘は寝不足も伴って基本的に不機嫌だったが、それなのに朝からパパにウノやオセロなど勝負事を挑んでいく。なんとなく不穏な感じがしたので別室に退散してゴロゴロしていたところ、
散々悔しい思いをした娘が、昼ごはんの準備をめぐってついに夫と衝突したそうで、メソメソしながら私の方に逃げてきた。
ともかく当人同士で話し合って仲直りしてもらったが、解決したと思いきや、久々に赤ちゃんのような泣き方でワンワン泣いて、最終的に寝落ちした。
ああ、娘も疲れているし、夫も疲れているのだなと思った。しかしうまくフォローできるほど私も元気ではない。
眠る娘を抱えつつ、昨日から少しも食べられなかった豚汁を少し食べることができた。
夫に「散々遊んであげて、最後泣かれるって辛いよね」というと、
「結局ご飯作ってやってんのも、遊んでやってんのも子どもには関係ない。俺のエゴなんだよな」
的なことを言ってしょんぼりしていた。
ここで何か言うと討論になってしまいがちなので、黙って聞くことにした。
この日は天気が大荒れで、朝から雨。
娘が寝ている間にも強風が吹き外はピューピューいっていた。
16:00に娘が起きてきて体温を測る。
娘37.0℃、夫36.8℃、私38.2℃
いち早く体温が下がって、とにかく食べて治す作戦が当たっていると思った夫の料理熱は冷めず…
夜はミートソーススパゲティだよ!
と言われるものの受け付けず、
私は素麺と豚汁少々にしてもらった。
19時前くらいに電話があり、県の配食を委託されている業者さんからだった。エントランスのインターホンを鳴らした後は、ドアの前に置いておきますとのこと。
嵐の中を運んできてくれて、そっと置いていってくれるなんて、せめてお名前だけでも〜!という感じだが、そこはぐっと堪えなければならない。
しばらくして夫にドアの前を見てもらうと、120サイズくらいの段ボールが置かれていた。土曜に頼んだ娘の分だ。早速開けるとたくさんの常備食が入っていた。私はあまり食欲がなかったのでちらっと見るだけだが、それでも食べられそうなものもあり隔離後半もやって行けるなぁとほっとした。
夫は「こんなにもらえんの!?」と、とにかく感動したようで急に興味を持ち、県政を支持しようとか、自分の分も頼んでみようとか、何やら大はしゃぎである。
※スマホでの手続き系がめちゃくちゃ苦手な夫なので、自分でやると言い出すのは珍しい。ワクチンですら、手続きが嫌で先延ばしにしているのでは?と思えるくらいの人である。
夫が嬉しそうに分類し並べ替えた後の箱の中身がこちら。
ここにカップのコーンスープも入っていて、コーンスープ好きの娘はそれが一番嬉しかったらしい。そうだった、これは娘への配食。お子さま向け、というわけではなく、大人と同じ内容が届く。
よくよく配食についての質問コーナーを見てみると、子どもの年齢による対応や、アレルギー対応や宗教対応などの個別対応はしていないとのこと。
となると、やはり食べ物に気をつけたい方はこういう時の非常食を多めに確保しておかなくてはならないということだろう。
とはいえ、一時期は「隔離最終日に配食がきたよ」とか、「結局届かなかったよ」なんて話も聞いていたので、こうして前半に持ってきてもらえるのは有難いと思う。
夫の実家からも電話があり、
「明日家の前に食材を置きに行くよ」とのことだった。
近所に住む友人たちからも連絡するたびに「何か必要なものあったら持ってくから!」とエールを送られる。
中には気の利いたSNS用のギフトを送ってくれる方もいた。
食べ物が集まってくる。
支えられている、生かされてる、と実感する。
とまぁ、この日はとにかく連絡事項も多くって、うかうか寝ていられないし、携帯の充電や電波を気にし続けなければいけないのが少し辛いところでもあった。
これはコロナの自宅療養全般にも言えることで、とにかく携帯でやらなければいけないことが多い。
夫のようなデジタル非対応気味なタイプが一人暮らしで感染したらどうするんだろうと思う。
いつ来るかわからない電話に出られなかったら配食も受け取れないらしく、私は携帯の電波不調問題を抱えているので、どこかずっとそわそわしている。
普段でさえそわそわするのに、
ここに高熱と節々の痛み、喉枯れもついてくる。
電話に出ると咳き込んだりしてうまく喋れないこともあるので、聞き取る方も大変だなと思う。
ずっと携帯と睨めっこしているものだから、
良いのか悪いのか、私も隙間でnoteを書き始めるということにもなっている。
この日、夜21:00の検温。
娘36.7℃、 夫38.4℃ 、私38.6℃
夕方には「治ったかも!」と喜んでいた夫の熱がぶり返している。
次の日につづく。
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