#129 箱庭療法としてのあつ森

まだ終わっていないが、今週1週間は怒涛だった。1日を除いてすべての稼働日に取材があり、こんなスケジュールで仕事をするのは初めてのことだった。

基本的に公的に宣言している稼働時間を過ぎての仕事はしないので、残業こそしていないものの、しかしその稼働時間内での密度があまりにも濃すぎる。

特に意識していなくても、ふと休憩したときや夕飯を食べてる時にため息が出てしまうのも久しぶりのことだ。私らしくない。

リフレッシュしようと思い、今月末に公募へ出す予定の作品を仕上げようとしても、すぐ他のことに気を取られてしまう。昨日は行く予定なんて1mmもない旅行プランをExcelで組み始めてしまった。何やってんだ。

肉体的には元気でも、やはり少なからずストレスはかかっているらしい。肉体的な疲労は筋肉痛やだるさ、風邪気味など分かりやすい症状で自覚がしやすいが、心の軽微なストレスは分かりにくい。困ったもんだ。

夕食後の時間もぼんやりしがちになってしまう、そんな時に思わず手が伸びるのがNintendo Switch、そしてスタートするのが『あつまれどうぶつの森』だ。

リリース後すぐに購入し、かなりやり込んだがここ最近はご無沙汰だ。しかし、その後のダウンロードコンテンツでプレーできる別荘作りがとにかく楽しくて、一時期は自分の島をプラハにする作業も疎かにしてそればかりやってしまうくらいだった。

以前話したように、ミニチュアを作る感覚に近いかもしれない。しかも、キャラクターによってお題やコンセプトが異なるので、毎回いろんな発想で1つの家を作り上げられるのが良い。

少し前は「刺激的な冒険のできる生活」というお題から「怪しい古代テクノロジーを発見したインディ・ジョーンズの隠れ家」というコンセプトで別荘を作り、昨日は「縫い物を楽しめる家」というお題から「街の一角にある、キュートなオートクチュールアトリエ」を作った。

身近で生活感のあるものから、非日常的なものまで、幅広いお題があるので私はこちらから勝手にコンセプトを決めて作るよりも、相手のお題に添って作るのが好きだ。
縛りがある方がかえって自由に感じる。

たまに、自分の家のインテリアを考えるために室内を完全再現して、そこに検討中の家具や小物を配置してバランスを見極めたりすることもある。まったく便利なゲームだ。

この別荘作りをやっているときの癒し効果がかなり大きいと感じていたのだが、少し前に精神科医の人が話していた「箱庭療法」を思い出した。もちろん、それとは似て非なるものだとは思うのだが、小さな空間に思い思いのものを見立てて起いていくのは、やはり思考やメンタルのリセット効果があるのかもしれない。

さて今週も残り1日。
頑張って乗り越えて行こう。

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