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突然死ってほんとにあるんですね

先月、母が他界した。

70前でまだ若く、死に関わる持病もない中の突然死で、本当に驚くような旅立ち方だった。ちょうど最近体調があまり芳しくない祖母のお見舞いに両親で出かけていき、まず自分の実家に久しぶりに訪れ、その後父の実家に遊びに行き、夕飯後の団欒の時間に体の不調をつぶやいた直後、そのまま意識がなくなったそうだ。

父からすぐに連絡を受けた時は、頭のどこかで、ここは驚くべきところだよな、と思いながら、「ええっ!!」とわざとらしい声をあげた。詳細も伝えられないまま電話が切られたので、ただ呆然としていたが、兄にも言伝を頼まれていたので、母が倒れたことを伝えようとしたら声が震えて、ようやくただ事ではないのだ、という実感が湧いた。

父からの連絡を待つ間、回らない頭をそれでもフル回転させて、父の実家に近いいとこたちにさりげなくLINEをしまくり、詳しい事情を知っていそうないとこをつかまえ、母の生死を確かめた。そのときはただもう祈るような、藁にもすがるような気持ちで、まさかないだろうっていう気持ちを奮い立てながら、生きているか死んでいるかだけとにかく教えて、と問いつめたのだけれど、少し後になって思うと、実の娘に母親がたった今息を引き取ったことを告げる役目を負わせたなんて、本当に残酷なことをさせてしまった。

翌日になって兄と一緒に父の実家に行き、葬儀等すべてが済むまでなんだかんだと2週間ほど滞在した。あんなに家族が全員揃って、ひとつのことに取り組むなんて、この年になるともうあまりないことで、母の死を悼む気持ちも相まってかなり濃密な時間だった。

あの濃密さは、表現しがたい。

家族と過ごすいつもの時間をぐつぐつとお鍋で煮詰めて、水分がなくなるかなくならないかのあたりのドロッとした感じ。濃く、甘く、みんながみんなに優しくて、ここに母がいれば完璧なのに、というある意味幸せなひとときだったのだ。

とにかくそんなこんなで、母が他界した。
それから、私の中に澱のように溜まって行く感情や言葉を少しでも整理できたらという気持ちで、関係のあることもないことも書き溜めていきたいと思う。日記にでも書けばいいのだろうけど、なんというか、誰かが読むかもしれないというような環境でないと、多分対象が定まらなくて書きにくいようだ。

ほんの時々、お付き合いいただけたら、嬉しいです。

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