耳の記憶

あるCDを聞いた。私にとって特別なCD。入っている曲は昔の人たちのもの。

父が好きだったいろんな人の曲が入っている。尾崎豊とか...あとわかんないや。

昔、私がまだ幼稚園の頃、ドライブの時には決まってそのCDを聞いてた。だからか知らないけど、夏のドライブはそのCDが聴きたくなる。

あの夜もそうだった。そのCDが聴きたくなった。そのCDを流すと名前も知らないアーティストの名前も知らない曲のはずなのに、口ずさめる。

不思議だ。正直、幼稚園の頃のことは全く覚えていない。最近、中学校のことも忘れてしまったことが多いことがわかって、驚いたばかりだ。

なのに、あの音とメロディ。直ぐに記憶が蘇る。

匂いとか、感情とかでさえ蘇ることもある。

そう言うものなのかも知れない。なんでもないはずのドライブ中の音楽が大切な思い出になる。

音楽なしでは生きていけない。とふと思った。