ボドゲはいいぞ。ダイスホスピタルはいいぞ。
久しぶりにボドゲはいいぞ。シリーズを書いてるんだけど、どうやら前の記事は1年以上前だったらしい。今年は新型コロナのせいでゲームマーケットなかったしボドゲは密になりやすくてご時勢的にやりにくいので、このシリーズが滞っていたのは全部新型コロナのせい。
とはいえ、7月上旬のまあいけるかなという雰囲気の時期にボドゲ会を敢行して、そこで面白いボドゲに出会ったので紹介したいと思う。
■『ダイスホスピタル』
タイトルの通り、病院がテーマになっているゲーム。病院にもいろいろあるけど、これは救急病院。救急車で次々と急患が運び込まれる大変な状況をコントロールし、病院のパンクを防ぎつつ、全ての患者を治療して退院させることが求められる。とても緊迫したシチュエーション。
このゲームは「ワーカープレイスメント」と呼ばれる種類のもので、駒(ワーカー)をマスに配置(プレイスメント)することで対応するアクションを実行して進行させていく。マスが共有だけどワーカーを配置できる数が限られてて他プレイヤーと競合するタイプのものもあるけど、『ダイスホスピタル』はそうではなく、基本的に自分の盤面とにらめっこすることになる。じっくり考えるのが好き、という人には特にオススメ。基本的には「誰が一番優秀だったか」を競うので、他プレイヤーの動向も重要だけど。
『ダイスホスピタル』においてはワーカー=医者、マス=病院の設備であり、例えば「集中治療室」というマスに医者を配置することで、重症患者を治療し、1回復させることができる。手前の盤が自分の病院で、置かれている人型のコマが医者。そして、ダイスが患者。実はこのゲームではダイスは振らないのだ。ダイスの目は患者の健康度合いを表していて、数字が低いほうが重症で、高いほうが軽症。先ほど書いた「治療し、1回復」というのは、ダイスの目を1増やすことを意味しているというわけだ。
このゲームは、ラウンドの最初に急患が3人運び込まれてくるところから始まる。病床数は12(増えない、転院もさせられない)なので、病床数の1/4の急患が毎ラウンドぶちこまれてくる恐怖の病院である。病床から溢れてしまったり、1の目(最も重症な状態)の患者をそのラウンドで治療できなかったりすると、その患者は亡くなってしまうので、空き病床数と健康度合いの管理が大事。
一方で、ラウンドごとに設備と医者どちらかを1つ追加することができるので、1ラウンドで治療できる患者はだんだん増えてくる。それに、追加した設備や医者は個別に能力を持っており(軽症患者なら2人まとめて治療できる、とか)、運び込まれる急患も完全にランダムではなく多少は選べるので、病院の特徴に合った急患であればまとめて何人も退院させてあげることもできるようになる。(6の目の患者を治療すれば自動的に退院になる)
こうしてラウンドを進めて、最終ラウンド終了時に最も多くポイントを獲得していたプレイヤーが勝利となる。現実で考えれば、病院を空にする必要なんてないんだけど、これはゲームで、患者を退院させることでポイントを得るので、最終ラウンドで患者を全員退院させることを目指すことになる。それに、退院させた人数だけで比べると1位が複数になってしまいやすいので、1度にまとめてたくさん退院させたほうがポイントを多くもらえるようになっている。
実際にプレイしたときも、死者を出さず全員退院させた私と1人亡くなってしまったが最終ラウンドに12人(病床数ピッタリ!)をまとめて退院させた先輩(右隣)でポイントが並んで同率1位になるということがあった。本音を言えば全員治療して退院させてあげられた私の病院のほうが優秀だと思うんだけどな~(^_^;)
■おわりに
こういうご時勢で病院をモデルにしたゲームで遊ぶとなったとき、不謹慎、という単語が脳裏をよぎった。でも、いざプレイしてみると、限られたリソースで可能な限り多くの患者さんを退院させてあげないと多くのポイントは得られないので、リソース管理に頭をフル回転させていた。もちろん命なんてかかってなくて院内感染も起きないし、医療物資なんかも省略されているけど、ニュースでよく聞く「病床数や人員が不足している中でなんとか踏ん張っている」とかの端っこちょびっとくらいは感じ取れたような気がする。
ま、そんなクソ真面目なこと考えなくても、カッツカツのリソースをやりくりして最終ラウンドで全員退院させきったときの快感はすごいので、機会があればぜひ。