ランニング合コンに行ってきた話
恋している人間を見てると恋をしたくなる。特に誰か知っている人間が誰かと付き合っているとか話を聞くと無性に恋をしたくなるものである。嫉妬心なのかなんなのかわからないけど。
数年前だがそういう恋をしたくなった時期があった。大学時代を通じて合コンなり街コンなり参加はしてきたがなんかしっくりこないというか合コンや街コンでしっくりくるタイプは誰1人いなかった。その原因は自分自身の内面・外見の問題もあるかもしれないが趣味が合わないと話が進まないのかなと分析した。
ということで私が趣味にしているランニングをしながら異性の方と触れ合えるランニング合コン(通称ランコン)に行ってきた。走りを通じて合コンなので当然走ることが好きな人が主だと思っていた。ランニング合コンなら自分でもなんとかなるのではと思った。
今では多くの婚活サイトで趣味コンといわれる同じ趣味を持った方々をマッチングさせるような婚活パーティーがあるのでインターネット経由で申し込みをした。今でもいろいろな趣味コンをやっているようなところでいわゆる料金は男性4500円、女性3500円でした(当時)。
会場は某市にある体育館で、当日の流れは体育館で着替えと準備体操その後外にある公園に出て公園のランニングコースをランニング(ランニングしながら参加メンバーとお話をします)して終わったら最後のフリータイム。その後マッチングを発表という流れ。
当日の天気は雨。初めてのことを行う日に雨が降るとなんか失敗してしまうのではないかという気になってしまう。しかしそれでもうまく行くぞという無駄な自信と緊張が集合場所の体育館に行くにつれて大きくなっていった。
体育館に入って受付と着替えを済ませて集合場所に行くと参加者っぽい格好をしている人がちらほら。男性も女性も年齢制限があるので私と同じかちょっと年齢は高めかなと思う。服装も動きやすい格好で来てくださいということでいかにもランニングするぞという人は少なくてジャージと綿のTシャツという人もいた。いくら動きやすい格好といっても今時ランニングを趣味にしている人間がジャージや綿のTシャツを来てくるとは思えない。この時点で少しおかしいって感じた(サクラかなと思ったが格好とか顔つきとかそういうの見て多分違うと思う)。
まぁ、少し時間あったのでのんびりストレッチとかして配られた自己紹介カード(名前や年齢、自分の好きな食べ物とか記入欄がある)を書くいるうちに集合時間になったのでランニング合コンが始まった。男性、女性共に8人ずつ。2人で来ている人もいれば私みたいに1人で来ている人もいる。どちらかというと1人組の方が優勢だった。
簡単なスケジュール説明を受けた後、みんなで準備体操をひとしきりやり外に出た。雨は少し降っていたが傘を刺さなければいけないぐらいの雨量ではない。しかし、ランニング合コンにも関わらず大事をとってなのか近くの公園の周りを歩くというウォーキング合コンになってしまった。
ランニングでなくなったのは残念なのだがウォーキングになったぶんスピードが落ちて相手の方と話をしやすい。男女がそれぞれ列になって歩き始める。まず自己紹介タイムということで2分間それぞれ話をする。2分間相手の方と話をした後、男性が移動してまた別の女性と自己紹介を始める。2分って時間は2人で割ると1分なのだがこれが結構長い。こういう時に自己紹介カードがあると本当に便利。とりあえず自己紹介カードに書いてある内容を聞いたり答えたりしているうちに2分は過ぎてしまう。ただ、これがあと7人続くのだから正直誰が誰なのかって全貌が掴みにくいし休みなしなのでキツイ。
さっきまでは「ランニング合コン」だったのでランニング歴やマラソン大会への出場歴などは気になるもの。8人いるうちにランニングをちゃんとやっていたのはなんと2人だけ!!今は「ウォーキング合コン」だからといっても少な過ぎるだろ!君たちはランニング合コンに申し込んだんだからランニングに興味があるはずなのでは?私が考えていた趣味を通じて出会いを求めることは難しいのではないかと思ってしまう。
そうこう考えながら自己紹介タイムが終わって2周目に突入。2周目はもう少し長くお話しすることができた。2回目なので1回目では聞けなかった内容を細かく聞いてみる。おかげで少しずつ整合性がついてきた。
そこでランニング合コンに参加するきっかけを聞いてみた。ランニングをやってみたいとか、ランニングやっているかたは運動しているから健康的とか、マラソン大会に参加しているランナーは少ないんだなと思った。
その中でいた数少ない「ガチランナー」に興味を抱いた。マラソン大会にも何回か出ていて最近はトレイルランニングにもハマり始めているみたい。話をしているうちに共通点が多くて少しずつこのかたいいなと思い始めた。
そうこうしているうちにウォーキング合コンは終了。着替えを済ませて最後のアピールタイムに移ります。
最後のアピールタイムはほとんど先ほどのトレイルランニングをやっている方と話していました。普段どこ走っているかとかどんな大会に出ているかとかそんな感じ。
最後のアピールタイプが終わるとカップリングタイムです。第一希望の方を書いて双方第一希望が重なったらマッチングということでLINEの交換をしたり次のデートの予定を決めたりできます。このシステムはやってみると結構色々と考えなくては行けなくて確実にマッチングできそうだなと思った人に行くのかそれとも高嶺の花っぽい方に行って奇跡にかけるか結構悩みどころ。
そして運命の発表のとき。私はトレイルランニングやっている方を書いた。ある程度確信は持っていたけど結構緊張する。自分の番号が発表されて予想通りトレイルランニングの方とマッチングすることができた。恋愛としてはまだまだスタート地点だが発表されたときは結構嬉しかった。他にもマッチングしている方がいて私達を含めて2組がマッチングしていたみたい。マッチング率は25%なのでまあまあ高いのかなと思う。
マッチングした私達は次回の予定を決めてLINEの交換を行った。それ以外のマッチングしなかった方はマッチングしている私達を横目に見ながらそのまま帰宅しなければならないというシュールな展開(本当にマッチングできてよかった)。
その後私達は何回かデートしたりトレイルランニングしたりしたが相手の方のレベルが高すぎて結局自然消滅になってしまったがいい経験にはなった。
趣味コンに関する共通点は?
私はランニングから登山に移っていったが登山にも「山コン」というものがあって高尾山などの初級者向けの山でやっている。山コンにはまだ参加したことないが内容や参加した方からの声などで一緒に山登っている間に参加者とお話ししてマッチングを目指すシステム。だけど、話を聞く限り登山にのめり込んでいるような方はあんまりいないみたい。この辺もランニング合コンと一緒なのかなと。
なんでか考えてみると、ちゃんとランニングや山登りをしている方はクラブやサークルに入って活動しながらメンバーの方と交流を深めるし、あるいはソロを極めていくので参加しないのかな。
ランニング合コンなどの趣味コンに参加するのに適している方はこれから相手の方と一緒に趣味のレベルを上げていきたい方に向いている。逆にレベルが高すぎるとそういう方はあんまりいないのでサークルなどに入った方が出会える確率は高いと思う。レベルが高い方が趣味コンに参加するとモテはするが逆にレベルが高すぎてこのかたについていけないとなってしまうので適していない。
趣味が合えば良いと思って参加したが、同じ趣味でもレベルの上下で合わないし、そもそもその趣味を持っていなくて参加している人がいたりと、結構趣味コンは奥深いとそう感じるランニング合コンであった。