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素朴な味わい、十三里もとい八里半
このところ干し芋を方々から頂戴した。
蒸して干す。ただそれだけらしいがちゃんと噛み締めて食べると実に味わい深い。
いっぱい有るから毎日食べてると、食べ過ぎなんじゃないかと少し心配になってきたが、昔は穀物が不足して薩摩芋を米がわりに食べていた時期があったと祖母から聞かされた事を思い出した。大変な時代だったらしいが、祖母の当時話はどう聞いても半ば喜劇じみてた。
薩摩芋は蔓も美味しく食べれるし相当優れた食材だと思う。
どんなに飽きの来ない味だといえども少し弄ってみたくなるもの。
肴は、炙った烏賊で良いと云う歌詞を思い出し炙ってみた。
炙ってる段階からとても香ばしい。いつの間にやら二切れ食べてしまってた。残り三つと共に珈琲で一服。
甘さも少しばかり際立つようだし珈琲にはそのままの干し芋より、炙った干し芋の方が似合う様だ。これ以上甘いと食べ飽きるな。
昨今は、甘さを追い求め過ぎて既に所謂スウィーツ並に甘たるい種類の芋も有るが干し芋も焼き芋も昔ながらの甘さの方が食べ飽きなくて良いと思う。
焼き芋屋の‘栗より美味い十三里’とは言い得て妙だが、自分は栗派なので芋は八里半だと認識している。