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【スターバックの本棚】『加古里子 絵本への道 - 遊びの世界から科学の絵本へ-』

『加古里子 絵本への道 -遊びの世界から科学の絵本へ- 』
加古里子 著 / 福音館書店

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「カラスのパン屋さん」「だるまちゃんとてんぐちゃん」など世代を超えて読まれる加古里子さんの絵本。技術者出身の彼は、「宇宙」「かわ」など科学絵本の傑作も多く世に出してきました。本書は加古さんによる、絵本の作り方についての本です。僕が子供に向けて『宇宙の話をしよう』を書き始めた時、最初に参考にしたのが本書でした。例えば、加古さんはこういいます。自然界の「変なもの」を取り上げた本は人目を引きやすく売るのは簡単だが、それは自然の全体的な姿を歪めて子どもに伝えるから避けるべきだ。たとえ地味でも、対象のもっとも基本的な全体像から伝えるのが王道だ、と。この本を通して加古さんから学んだのは、スーパーに並ぶお菓子のように安易に子どもの歓心を買ってお金を稼ぐための本ではなく、毎日子どもの健康を一生懸命考えて手料理を作るお母さんの料理のように、たとえ地味でも子どもたちに対して誠実な気持ちで本を作る姿勢でした。

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小野雅裕
技術者・作家。NASAジェット推進研究所で火星ローバーの自律化などの研究開発を行う。作家としても活動。宇宙探査の過去・現在・未来を壮大なスケールで描いた『宇宙に命はあるのか』は5万部のベストセラーに。2014年には自身の留学体験を綴った『宇宙を目指して海を渡る』を出版。
ロサンゼルス在住。阪神ファン。ミーちゃんのパパ。好物はたくあんだったが、塩分を控えるために現在節制中。


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