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生きていく私。
タイトルは宇野千代さんの本から。札幌に出てきて初めてひとり暮らしする時、片付けが終わった私の部屋で母親は本を差し出してこう言った。
「この本、あげる。お母さんの好きな考え方なの。」
それで渡してくれたのが宇野千代さんの本だった。私を産んですぐ仕事を再開し、普通の母親みたいにお菓子を作って帰りを待っていてくれることも、参観日に来てくれたこともほとんどなかった(学校は違えど同業だった)。
あまり母親らしい母親ではなかったなと今でも思う。でも、その時だけは「あ、この人私の母親なんだなぁ」と思ったのを覚えている。
その後、数少ない友達と、知り合った大人の友人達、バイト先の人、などに支えられて、なんとか、やっと最近、大人になった。
このまま、ずっと北海道で生きていくと思っていた。なんとなく働いて、なんとなくいい恋愛をして、結婚して、なんとなく子供を産んで、仕事を再開して、時短にして、自分の母親よりはいい母親になるんだと、それだけは決めていた。
「ぺぷ子さんは、東京の本社配属になります。」
そう言われた時、なぜすぐ辞めます、と言わなかったのだろう。
東京に出てこなければ浮気もしなかった(?)し、そのままなんとなく結婚して、なんとなく仕事を時短にして、レスの解消からがんばってたかもしれない。
どうして今の彼氏じゃダメなんだ、と何度も自分に問うている。
理由は、本当は明確。
仕事も愛についても、私にはまだチャンスがあることを知ってしまったから。
母親よりいい母親になる必要なんてなくて、私は私として生きていけばいいから。
早く東京に戻って、会いたい人がいる。でもその前に、彼に別れたい、と伝えなければならない。
どうしても悲しくて、言いたくない。
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