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狩野探幽を学ぶにつながる南禅寺訪問

2024年夏、帰省の途中に京都、南禅寺を訪問しました。

美術ファンとしては、京都の美術館へ行きたかったけれど、今回は美術に興味ゼロの旦那さんも一緒なので「南禅寺の水路閣を見に行こうよ」と誘ってみました。

秋に来たら紅葉が楽しめそうです

結果的に、狩野探幽館の絵や枯山水のお庭も観ることができたこと、それから帰宅後の学習にもつながりとても有意義な訪問となりました。


南禅寺にたどり着くまで google mapに頼って行くとえらい目に

車での訪問、google mapに頼って南禅寺の駐車場を目指します。
ですが、最後の最後で駐車場を見つけることができず、道なりに進んでいくと、何と袋小路。

旦那さんの車は大きなファミリーカーで、しかも前方には駅があるらしく、そちらからはたくさんの人が流れ込んで来ました。

私は車を降りて、「すみません」「I'm sorry」などと言いながら切り返しの誘導を行いました。

こんなに焦ったのは久しぶりです。

お寺の門を潜ったところに駐車場を見つけたのですが、この門を車のまま潜っていいものなのか・・・(お寺の門なので、車が通って良いという気持ちにはなれず。門の写真を撮っておけば良かった)

見ていると、タクシーなどが普通にその門を行き交っていました。
ということなら、私たちも!

無事に駐車場にたどり着くことができました

やっと駐車場に落ち着くことができました。

三門には怖くて上れませんでした

さて、境内に入って行くと大きな三門が目の前に現れます。

上に上ることができるようですが、高所恐怖症の私は下で待つことに決めていました。
旦那さんもそれほど興味がなかったのか上まで登りませんでした。(あ、やっぱり)

ばっちしポーズをとる旦那さん笑

ですが、京都の街を一望できるそうで、きっと良い眺めですよね。

地上から見上げる三門。それでもこの三門のダイナミックさには目を奪われます。

重厚感のある門の扉
とてもかっこいい

フォトジェニックな水路閣

次に水路閣へ。
南禅寺への訪問は中学校の修学旅行以来だと思います。

天空の城ラピュタを思い出しました

あの頃は、好きな男の子と一緒の班になれたことで頭の中がいっぱいだっため、南禅寺の何がすごいなんてことには興味ゼロでした。

そんなことを思いつつ、大人(40代になって2年目)になった今、再訪問すると、当たり前ですが興味の行き先は全然違います。

ずっと遠くまで引き込まれます

こちらの水路閣、煉瓦造りで昭和18年に起工(工事が始まる)、昭和23年に竣工(工事が完了する)したそうです。

すごいのが、西欧の技術が導入されて間もない同時、日本人のみで設計、施工(工事を行う)されたとのことで、日本人の力の強さを感じずにはいられませんでした。マンパワーって大事。

水路閣の上には琵琶湖からの水が流れていました

どこをどう撮っても絵になる場所で、たくさん写真を撮ってきました。

外国人観光客の方々も楽しそうでした

ものづくりを専門としている旦那さんなので、こういった人の技術が関わることに興味をそそられるようです。

興味深そうに眺めている旦那さんを見て、私も満足です。

昭和の時代にタイムスリップしたようでした

おお〜!狩野探幽!

既に水路閣を観て満足していたのですが、ここからまたすごいのが南禅寺。
やっと方丈の中へ。
(知ったように「方丈」と言う言葉を使ってますが、方丈とは寺の中のお部屋のことを言うそうです、私は今回初めて知りました)

猛暑日の訪問
夏空がまぶしかったです

小堀遠州の枯山水のお庭を堪能し、

整ったお庭に心が洗われる気分でした
旦那さんが率先して座って眺めていました笑

振り返るとそこに狩野派の襖絵を見ることができます。

狩野探幽が残した「群虎図」、中でも「水呑みの虎」を観ることができてテンション上がりました。

画像をお借りしました→https://aucfree.com/items/r475222381

ですが、撮影はできないし、廊下から扉を覗いて遠くからしか観られなかったので、もっとちゃんと観たいなぁと思いつつ、ネットで検索です。

狩野探幽のことを調べる

せっかくなので「日本美術史」の本を開いて狩野探幽について学んでみました。

狩野探幽は狩野永徳の孫になるんですねー
江戸に幕府が移されると、それまで京都を活動拠点としていた探幽も江戸に引っ越し。幕府の絵師になります。

奥絵師(将軍のお目見えが許される世襲の絵師)を表絵師が支え、その下に諸藩や民間で活躍する絵師がいるという、この体制を探幽が築いたそうです。やり手ですねー

二条城障壁画にはまだ桃山美術の巨木表現の名残があるそうです↓

『日本美術史』より
二条城二の丸御殿大広間

その後、『雪中梅竹遊禽図襖』で瀟洒淡白な絵の表現に一変します。

画像はお借りしました→https://yahan.blog.ss-blog.jp/2018-05-06

この絵が江戸絵画の母体を規定する時代様式にまでなったそうです。

ほほう〜
こうやって勉強すると、本物をもう一度観てみたくなります。

訪問する前にこういったことを調べておけば、訪問した時をもっと楽しめるのにといつも思うのですが、どうにも、行ってから気づく、行ってから学習するというのが私のスタイルのようです。

まとめ

京都といえば、たくさんの美術作品を観ることができる場所なので、私はウキウキしてしまうのですが、

なんせ今回は、美術に興味全くなしの旦那さんとの旅だったので、どこに立ち寄ろうかとても迷いました。

そんな旦那さんですが、

水路閣を興味深そうの眺めたり、方丈でもその建物に使われている素材や建て方?(大工さん目線?)などにも興味を持ってくれ、意外にも枯山水のお庭を率先してその場に座して眺めていたりと、

南禅寺を訪問して夫婦共に有意義な時間を過ごすことができました。

なんと!
旦那さんが集め始めた記念メダルがありました
夫婦でテンションバク上がりでした笑

私は、訪問後に江戸時代前期の狩野探幽の活躍について学ぶこともできました。

さて、この日はこの後桂離宮へ。
またnoteに桂離宮について書こうと思っています。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
またnote書きます。


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