自炊VS外食 私の考え
まぁ各種SNSで定期的にバズる「自炊VS外食」ではあります。
私なりの考えを少し書いていきたいと思います。
結論から言うと、どっちゃでもいい!
え?それかーい!って言わないでください。
ま、言っていただいて構わないのですが。
本当、今の日本で暮らしていて、そこそこコンビニやスーパーやレストランが複数選べるような場所に住んでいる人なら、私は真剣にどちらでもいいと思っています。
よく外食ばかりだと身体に悪いとか言いますけど、最近のお惣菜や弁当なんかはそんなに悪くない、寧ろ健康的なものも多いですし。
外食と言っても同じ物ばかり食べているのはあまり良くない気がしますが、適宜色々な食材を定期的に食べていれば全然問題ないでしょう。半額弁当でもね。
外食すれば、買い物、献立決め、調理、片付けなどという時間も省けるし、ゴミも案外出ないから環境に優しいです。
調味料や光熱費も少しは抑えられるでしょう。でもやはり料理に割く時間を何か他のことに充てられるというのは忙しい現代人にとっては最大のメリットです。
何しろ一日は24時間しかないですし、仕事多忙な人、通勤時間が長い人、趣味や副業に勤しみたい人、ゆっくり寝たい人、とにかく時間は有限です。そんな中で外食やコンビニ弁当、スーパーのお惣菜で時間を生むことは今の時代、優秀だなと感じます。
一方、自炊は時間と言う点においては、やはりあまり感心しません。
一人暮らし、あるいは二人暮らしだと自炊の方が時間もかかる上に割高になってしまうこともしばしば。これでは一体何のための自炊なのかと途方に暮れてしまうかもしれません。
ただ、私個人的に料理というものは、ある意味スキルの蓄積&知識のアップデート、応用力のトレーニングと考えれば、人生80年、100年時代の現在は持っておいて損はない力だと思っています。
半額弁当は10年経っても半額弁当のままですが、10年くらい真面目に料理に取り組むと大まかな家庭料理の基礎は身につきます。
この基礎さえ身につけておけば、それは一生使えるスキル。後は家族が増えたり、減ったり、住む場所が変わっても、適宜変化させれば済む話です。
また、知識のアップデートという点でも健康を維持するために、日々新たに解明される栄養素や健康の為の食材選びや調理法、四季折々の食材を楽しむ日本ならではの知恵もつきます。もちろんアップデートだけでなく、冷蔵庫も道路も完備されていなかった頃の食品の保存方法や発酵、蒸留といった調理法や昔ながらの料理やそれに取り組んで来た我らが祖先の人々へのリスペクトも自ずと膨らんでいくのです。
料理は、この地球上の生物の中で何故か人間だけが行うとてもクリエイティブな行為です。猿は料理をしません。世界中のどこに行っても人間は程度の差こそあれ、料理をし、子孫を増やして来ました。その土地、その気候、その民族、その宗教、その国民性にあった料理を色々な形で発展させて来て今に至るのです。
私はその中でも日本の家庭料理の基準がたぶん世界で一番バリエーションに優れ、健康的で、美味しく、且つ歴史に紐づいた優れたものだと考えています。
日本で暮らしていると案外気づかないものですが、他の国の料理は特に家庭料理と呼ばれるものは日本の家庭料理ほど面倒がありません。レベルもバリエーションもそれほど高くないし、皆そこまでを求めていないようにも感じます。
だから自炊のハードルが上がってしまうのは致し方ないのかもしれません。でも洗濯の話をしますが、今、川に行って洗濯物を手で洗っている人がいますか?いませんよね。
それと同じで今は令和なので、そこまで一から料理をしなければ自炊とは認めないと言うのは少しおかしな話なのではないでしょうか。
長い人生の中では色々なことが起こります。
住む場所を変えることもあるかもしれないし、大切だと思っていた人をある日突然失うという経験をするかもしれません。職がなくなったり、病気になったり、子どもが生まれて生活リズムが変わったり、仕事を転職してストレスを抱えたり、あるいは日本を離れて暮らすことになる人もいます。
そんな時に、自分を支えるのは何と言っても体力、メンタル力です。
それは一体どこからやってくるかと言うとやはり食べるものからでしょう。
最愛の人を失っても、時間が来れば人は自然とお腹が空くように設計されています。本当に悲しいプログラムだと思いますが、それが私たちが生きると言うことです。
そんな時に一人で台所に立ち、いつもの料理が出来たら、そしてそれを少しでも美味しいと感じられたら、少しは落ち着くのではないでしょうか。
自炊というのは確かに手間だし、たまに割高だし、後片付けも面倒です。
でもそのスキルさえあれば、人はどこに行っても何があっても何とか前を向いて生きていけるのではないでしょうか。
少なくとも私はそう考えています。
それに料理は、栄養学のみならず、化学、科学、数学、物理学、歴史学、民俗学、宗教学的な要素もたくさん含んでおり、且つマルチタスクなので、脳を良く使い、脳トレにも優れていると思います。
そういう私もレトルト食品、カット野菜、冷凍野菜、便利調味料を駆使しています。もちろんお惣菜を買うこともあるし、外食も楽しみます。
でも料理を楽しみたいと思う気持ちも同じだけ持っているつもりです。
少し長くなりましたが、自炊VS外食の論争について私が思うことをつらつら書いてみました。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
追記 写真は先日作った春野菜のバラ寿司(ちらし寿司)です。フキ、筍、ゴボウ、レンコンなどが入ったおばあちゃんっぽいお寿司です。