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身売り芸者の私生児の悲劇

江戸時代幕府により身分統制が厳しくなされ、芝居屋、遊女には厳しい差別の目が向けられていました。
私の曾祖母は身売り芸者です。
曾祖母の父親は花街三業組合の藝妓検番。
曾祖母の祖父は歌舞伎役者です。
曾祖母の家系は江戸時代から芝居屋として厳しく差別されていたのかもしれません。
曾祖母は商家に身請けされましたが結婚は出来ず、生まれた婚外子3人も商家の旦那には認知されず、私生児になりました。
曾祖母と私生児は商家の旦那が構えた妾宅に住んでいましたが、商家の旦那に結婚話が来たため身請け解消、内縁関係解消となり、曾祖母はすぐ病死し、私生児は女は藝妓検番宅に引き取られましたが男は芸者の女中をしていた女性に駆け込み居候の形で預けられました。
その男が私の祖父です。
祖父は実父に認知されず、実母と死に別れ、母方祖父からも縁を切られ、餓死させられそうになりました。
なぜ餓死させられそうになるのか。
それは曾祖母の家系が芝居屋で激しい賤民差別を受けていた家系だからです。
祖父の実父は株式会社取締役を何社も兼ねる実業家の家系でした。
実業家の息子なのに餓死させるのが芝居屋、芸者屋です。
祖父は水も飲めず野菜も肉も米も食べられない目に合いました。
祖父の父方祖父は株式会社の船会社、倉庫会社、製油会社、洋服会社、電気会社、缶詰会社の取締役株主でした。
祖父の実父は何でも手に入る金持ち実業家家系なのに、曾祖母が芸しか売れない屋号を持たない賤民業家系であったため、祖父は売春で作られ、食べれない、生きれない、戸籍が無い、屋号が無い、身元が無い、私生児籍は芝居屋家系の戸籍になりました。

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