11/9火:不可能を可能にするには工学研究を。
理学と工学はどう違うのだろうか。
私は工学分野の研究者を目指す学生であるのだが、私が学部2年のときに理学と工学の進路選択を迫られたときに、担当教授が学部生向けにされた説明を思い出した。
「理学研究というのは、わからないことをわかるようにすることだ。言わば、0から1を生み出す研究だ。一方で、工学研究というのは、不可能を可能にすることだ。言わば、1を10や100にする研究だ。」
私はこの謳い文句の「不可能を可能にする」部分に惹かれて、工学の世界を選んだのだ。
これまでの科学技術の多くはこの「不可能を可能にする」ことによって大きく発展してきただろう。
しかし一方で、理学的知識の基礎が無ければ、新たな学術領域の創生を伴うような発展は作られないだろう。
理学的知識のイノベーションが起きると、科学的文明はダイナミックに変化する。理学的知識に投資することは、長期的目線に立つときには特に重要なのである。
一方で、工学的知識はその理学的知識によるイノベーションを10倍・100倍意味のあるものに拡張していく役割を持つ。
科学的文明とは、これらの両輪がうまく回ることによって作られてきたのである。
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