見出し画像

長い研究室生活は自分自身と向き合う期間だったのです。

昨日、研究室生活の中でよかったと思うことと、ありがたかったと思うことを書いた。

では逆に、研究室生活の中で一番辛かったなあと思うことは何だろうか。

昨日も書いたように、自己肯定感のアップダウンが激しく、もがき苦しんだことは確かに辛かったことではあるのだが、これは乗り越える必要があった比較的ポジティブなものだと思うから、それが一番辛かったかと問われると、自分としてはあまりしっくりこない。

うーん、と考えた結果、私にとって一番辛かったのは、もしかしたら、「自分自身のやりたいことや、自分自身がやったことや成果を積極的にアピールしなければならなかったこと」かもしれない、と思った。

この研究室生活においては、普段のゼミでの発表においても、研究成果を発表する学会においても、研究論文の書き方においても、その成果がなぜどのようにすごいのか、説明してアピールしなければならなかった。

私には、なぜかこれが辛く感じた。

「これを乗り越えたら充実感が得られる」という類の、やりがいのある辛さでもなく、シンプルにただ単に苦しかった。

例えば研究成果について、それを外にアピールすることは普通のことだし、アピールした方がきっと良いことなのだろうと、頭ではわかっている。

でも私はそのように行動することはできなかった。

そういう私の特性を先生方もよく知ってくださっていたから、「お前は自己主張できるようになったらもっと良くなるのに」と散々言われてきた。

しかし、合理的に物事を考える私であっても、ここについては自分の感情が常に邪魔をしていたように思う。

こうしたアピールをすることを苦しく感じるのは、自分自身がスポットライトを浴びるよりも、スポットライトを浴びる誰かをサポートする気質だからであるということは既にわかっている。

それについていい加減納得して、自分が受け入れればよいだけの話なのだが、その受け入れに時間がかかった6年間でもあったように思う。

この研究室生活は、そうした自分自身と向き合う機会を与えていただいた期間でもあったのである。


ちょっと応援したいな、と思ってくださったそこのあなた。その気持ちを私に届けてくれませんか。応援メッセージを、コメントかサポートにぜひよろしくお願いします。 これからも、より精神的に豊かで幸福感のある社会の一助になれるように挑戦していきます。