7/30土:昼下がりのフリースペースには思いがけない出会いを。
今日は、来週に迫ったキャンプ当日に向けた最後の打ち合わせがあった。
私が一人暮らしをする前に住んでいた地元の駅近くにある施設の部屋で開催される予定だったので、時間よりも20分ほど早く会場に到着して、フリースペースで短時間仕事をすることにした。
フリースペースに到着して空席を探し、腰を下ろして、さぁPCを取り出そうと思ったそのとき、私の選んだテーブルの隣のテーブルに座っていたワイシャツ姿のおじいちゃんとおじさんの2人組のうち、おじいちゃんの方が、「お仕事中すみません、ちょっとよろしいですか?」と、突然私に向かって話しかけてきた。
この時間のフリースペースは受験勉強やその他の目的で利用している学生などの若者の利用者が大多数の中で、この年代の方がいるのは珍しいなぁと思ったが、「はい、なんでしょうか」と答えた。
すると、そのおじいちゃんはこう言った。
「私はこの市の市長なんですけども・・・」
思わず耳を疑った。市長だって??
そのマスク姿の顔をよくよく見ると、確かにどこかで見覚えのあるような顔だった。
そう、その顔は確かにうっすらと記憶に残っていて、私の地元の市長でおそらく間違いないようだった。
あまりに突然の出来事に、私の脳内ではまだ情報が処理しきれていなかったのだが、市長は穏やかな口調で話を続けた。
「このような施設やフリースペースについて、どう思いますか?」
どう思いますか、と言われても・・・。
とりあえず何かしら言わなきゃ、と考えて、「駅に近いところに、こういういろんな世代の市民が集まれる場所があるのは、いいですよねぇ」という、大して内容も無い無難な解答をしてしまった。私は頭の回転が速い方ではないのだ。
それに対して市長は、「そうなんですよ。私も、いろんな世代の方、例えば若い人もお年寄りも、お子さん連れのお父さんお母さんも、みんなが気兼ねなく集まれる、『市民の居場所』みたいなものがあるといいな、と思ってるんです」と言った。
それ以外にも、「あなたのような若い世代の人たちにとって、何かこういう施設があったら嬉しいなとか、何かありますか?」など、いろいろ聞いてくれたのだが、展開に追いつけなかった私は、結局すぐにはうまく答えられず、どれも無難な回答をして終わってしまった。
いくつか問答を繰り返した後で、市長は「お忙しいところ、どうもありがとうございました。」と言って、もう1人のおじさんと共に去っていった。
今冷静になって振り返ってみると、地元の市の市長と接触できるチャンスなどもう2度と来ないかもしれなかったのだから、なんとかもっとマシな回答をしたかったなぁとか、もっと積極的に何か発言したりすればよかった、と思った。
でも、向こうから話しかけてきたということは、彼の中には確実に私という人間と会話を交わしたという記憶(ではないにしても、今日の昼下がりに自分から若者に話しかけたという記憶)が残っているはずだ。
これは、もし万一私のことを覚えてもらうことができたら、何かどこかでいいことがあるかもしれない、と思ってきたので、何かしらの方法を探して、後でお礼の連絡をしてみようかな、と思っている。
仮にそれについて特に返事がこなかったとしても、ノーコストでできるのだから、とりあえずやってしまえばいいのだ。
元々今日は全然違う内容を書こうと思っていたのに、思いがけずこんな内容のブログになった。人生何が起こるかわからないものだ。