見出し画像

お付き合いのコツは期待しないこと

恋人、夫婦、共同事業、合弁会社、様々なパートナーシップがあります。
私にも大切な恋人がいます。また、いとこと共同事業を立ち上げたり、海外での合弁事業の経営もしています。

うまくいったこともあれば、失敗したこともあります。そんな経験を通して、幸福なパートナーシップを築くために大切なことを考えました。

それは、

パートナーに期待をしないことです。

誰かと何かをしようと思うと、相手に色々と期待してしまうものです。
恋人であれば、楽しいデートを提供してくれるのではという期待、夫婦であれば家事なんかがいい例です。
合弁事業でも同じです。もともと異なる得意分野がそれぞれあって、役割が明確になっていれば比較的問題は小さいですが、それでも気づいたら自分の役割を相手に期待してることがあります。
頭では分かっていても、人は相手に期待しすぎる傾向があります。

ネガティブに聞こえるかもしれませんが、いい関係を築くコツは相手への期待値を下げておくことです。
その効果を3つ挙げました。

・相手への満足度が上がる。
・自分が率先して行動するという覚悟が決まる。
・自分が行動すると、結果として相手も動いてくれる。

以下で順に説明していきます。

・相手への満足度が上がる。
マーケティングを勉強すると顧客満足(CS)の話が出てきます。
顧客満足とはどのように決まるのか。
それは、顧客がサービスを受ける前にどれだけ期待していて、実際のサービスの満足度は、事前の期待に比べてどうだったかで決まります。
例えば、同じレストランで食事をしたお客さんでも、事前にテレビで大人気レストランと聞いて訪れた人と、友人から「そんなに美味しくなかったよ。」と聞いて訪れた人では、レストランを出る時の満足度は違います。前者は、テレビで見たほどではなかったなと思うかもしれませんし、後者は聞いていたより全然美味しかったと満足して帰るかもしれません。
「事前期待<満足値」であれば良い顧客体験をしたということになるのです。
パートナー関係も一緒で、基本的に相手は思ったとおりに動いてくれないものだという前提でいれば、相手が動いてくれない場合にショックをうけません。逆に、動いてくれたときには喜びが増して満足度が上がります。満足度の観点から言えば、期待しないでいた方がハッピーです。

・自分が率先して行動するという覚悟が決まる。
次に覚悟の話です。精神論ぽいですが、重要です。
相手に期待しないということは、自分が率先して行動するということです。
何かをしようと思ったときに、相手が動き出すのをお互いに待っていたのでは何も始まりません。余談ですが、この状態をITの分野ではデッドロック状態と言います。「自分ばかり動いて苦労するのは嫌だ。相手が動いたら自分も。。」という感覚は誰しもあるのかもしれませんが、物事をすすめるには損をしてでも自分が動くと決める必要があります。期待していないと、この覚悟を持つことができます。

・自分が行動すると、結果として相手も動いてくれる。
覚悟を決めて自分が率先して動くと、相手にも変化が現れます。心理学の世界では、「返報性の原理」と言います。これは、「相手に何かしてもらったときに、自分も相手にお返しをしないと。」と感じる心理現象のことです。「返報性の原理」などと専門用語を使うまでもなく、ほとんどの人が感じたことがあるのではないでしょうか。
難しいところで、これを最初から狙っていたのでは、2つ目の、自分がやるという覚悟をしたことにならないのですが、自分が行動すると結果的に相手も動いてくれます。
(ちなみに相手が動いてくれると、自分もまた何かしたくなります。するとまた相手がお返しに...という良いループが生まれます。)

以上のように、相手に期待しないことで満足度はあがりますし、お互いに感謝の気持ちを行動で示すスパイラルができます。

期待値を下げるとは、やや悲観的に聞こえるかもしれませんが、言葉を変えるならば、「もしも仮にパートナーがいなくても自分がやるぞ。」という独立心を持つことだと思います。お互いに独立心を持った人間同士が組むと強い組織になります。
恋人同士でも、夫婦でも、事業を共に行う者同士でも、個の力を高めて依存しない関係であることが幸福につながるのです。


ちなみに、仕事でもプライベートでも、一緒に行動してくれるパートナーにはとても感謝しています。

画像1






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?