ディケンズ『荒涼館』を読む。その3
いやー面白いわー。登場人物全員にフォーカスできて、自分が神の視点を手に入れたような気分になる。神の視点とエスターの一人称が役割分担して語ってく方法、ディケンズが初めてだったらしい。ディケンズは人間の内面を深く書けてないって低評価した人たちは、エンタメ小説嫌いか、ディケンズの人気と影響が凄すぎることへの反発だと思う。内面うんぬんが些事に思えるくらい面白い。それに、基本的に明るいからとかく真面目で重々しくなりがちな小説にとってこういう書き方って貴重。ネタバレありなので嫌な方は最後