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【こきおろし】狂乱状態の妻を落ち着かせてあげられる方法【境界性パーソナリティ障害】

この記事では、妻や彼女が取り乱して暴言を吐いている状態を一秒でも早く落ち着かせてあげられる方法をご紹介します。


はじめに


妻が境界性パーソナリティ障害でした。

境界性パーソナリティ障害は、感情の不安定さが主な特徴です。急激な感情の変化が家族や友人との関係に大きな影響を与えます。

妻は、僕のふとした一言や行動で、さっきまでの機嫌が嘘だったかのように怒りだし何時間にもわたって僕に暴言を浴びせたりケンカ中に急に家出をしたり仕事などで連絡が取れない時に何十件もの着信履歴やメッセージが入っていたり何回もスクロールできるくらい長文の叱責LINEが入っていたりしました。




境界性パーソナリティ障害という言葉を知らなかった当時の僕は、本当に悩みました。



「本当にこれからの人生を一緒に歩んでいけるのか?」



「この先ずっと、理不尽なことで罵倒され、否定され、深く傷つきながら生きていくのか?」






ただ普通に、夫婦で幸せに暮らしたかった。


平凡でいいから。

人より多くなんて望まないから。



すれ違う人や電車の中の人、学校の人や、会社の人が過ごしているような平凡で、穏やかな暮らしがしたかった。

ただ、普通に、みんなと同じような日常を送りたかった。






そんな中、「境界性パーソナリティ障害」という言葉に出会いました。



症状の解説を読むと、驚くほどに妻の言動と類似していました。


それから僕は、「境界性パーソナリティ障害」にまつわる本を読み、自分なりに知識をつけました。


そこから、僕と妻の人生は180度方向を変えて進み始めました




結婚して8年が経ちましたが、正しい理解行動の実践によって、今では日常生活に支障をきたすような症状はなくなりました。


正しい理解によって、理不尽に思っていた妻からの罵倒が、実は助けを求める声だったことに気が付くことができました。

毎日、少しでもいい、一言でもいいから愛を伝える行動を実践することで、妻が日に日に穏やかになっていくことに気が付きました。


ぼくの妻は、妻自身の力で変わっていきました。


ずっと望んでいた穏やかで、楽しくて、相手を思いやる時間が増えました。




今は、お互いに尊敬しあえる仲良し夫婦です。



今から記す内容は、境界性パーソナリティ障害を抱えていた妻と10年間暮らしている僕の知見ですので、少しは信ぴょう性があると思っています。

しかし、あくまでも個人の意見です。

僕の場合は、こうしたら効果的でしたというものになります。


当然、この記事を読んでくださっているあなたとは、
置かれている環境も
連れ添っているパートナーの方の特性も、
すべてが異なります。

上から目線で、「こうしなさい」と説くつもりは微塵もありません。


僕がお伝えしたいのは、
こういうケースが世の中には確かに存在しているよ、ということです。


かつての自分が苦しんでいたように
今のあなたが苦しんでいることを僕は知っているよ、ということです。



「もしかしたら、今の現状を二人で乗り越えていけるんじゃないか?」
こんなふうに、ほんの少しでも明るい未来を連想してもらえるものになることを願って書きます。






妻や彼女が取り乱して暴言を吐いている状態を一秒でも早く落ち着かせてあげられる方法



ステップ1:満たされていない欲を満たす


おなかが空いているとき、寒いとき、暑いとき、騒音の中にいるとき、不快に思いますよね?

「安全が脅かされているから」です。
栄養を補給しないと体の機能が維持できませんし、気温が著しく高い(低い)と体の機能を維持できません。大きな騒音も危機が迫っているような感覚になります。

人は、「安全が脅かされた」と感じたときに、不快に思い、体を守るための反応を起こします。

あなたのパートナーも同様に、取り乱している状態のときは「安全が脅かされたとき」です。
究極に不安を感じて、自分が自分で制御できなくなっています。

それは何かのトリガーによって、過去のトラウマがフラッシュバックしているときであったり、あなたのほんのささいな行動や発言によって大きく傷ついているときであったり、その両方であったり様々です。

ひとつひとつ、複雑に絡んだ糸をほぐしていくように環境を整えていくことが必要です。


・不安を感じているのであれば、なるべく刺激の少ない安全な場所・落ち着く場所に移動する。


・気温や湿度を整える。


・空腹なのであれば、なるべく素早く好きな食べ物を用意する。


・喉が渇いているのであれば、なるべく素早く好きな飲み物を用意する。(お酒はNG)


・タバコが吸いたいのであれば吸わせてあげる。(妊娠中はNG)


・好きな手触りの毛布や可愛いぬいぐるみなどを持たせてあげる。


・心療内科で処方してもらった薬があれば、飲ませてあげる。


相手の好きな食べ物、飲み物、嗜好品、薬、安心できる物(ぬいぐるみなど)といった「少しでも今の感情から気をそらすことのできる物」を与えることです。





ステップ2:安心できる声かけを行う


生理的な欲求を満たしてあげてから、次は、より高い安心感を与えてあげられるように、要所要所で声かけを行います。

声かけは、具体的なものではなく、未来へ向かった抽象的な言葉であることが望ましいです。

例:何があっても味方だよ。どんなあなたでも愛してるよ。ずっと一緒にいたいと思ってるよ。

具体的な言葉でない方がいいのは、反論したくなる気持ちを起こさないようにしてあげるためです。

一部を補強するような取り繕う言葉ではなく、相手の全体を、一生を、全部を包み込むような大きな言葉をかけます。
すぐには落ち着くことはありませんが、僕の妻の場合はかなり聞いてくれたように思います。

「だってあのときこう言っただろうが!」「嘘つき!」「裏切者!」「最低野郎が!」「〇ね!」

こういった言葉が容赦なく飛んでくると思いますが、受け流してください。


サウナで暑い環境にいると脳が生命を守るために、汗を大量に出させます。
それと、同じです。あなたの妻は極限状態にいます。自分の心を守るための防衛反応として、鋭い刃物のような暴言をまき散らし、自分の心を守っているのです。

こういった暴言は絶対に本心からの言葉ではないです。
本当の欲求はもっと深いところにあります。


理不尽に聞こえると思いますが、暴言を吐いている方も同じ苦しみを負っているのです。相手に吐いた言葉で自分も傷ついているのです。



「少しでも安心できる環境を整えてあげて、
要所要所で落ち着かせる言葉をかけてあげる。」 


それが僕たちに許された精一杯のことです。

魔法のように一瞬で安心させてあげられる方法や選択肢は、悲しいことですが存在しません。


▼最もつらい時間の耐え方についての記事もあります。ご参考までに。





終わりに


「境界性パーソナリティ障害」

この言葉はフックに過ぎないと思っています。


「妻が境界性パーソナリティ障害でした」と大々的にうたっていますが、病院で正式に診断を受けたわけではありません。

精神科医の方が書かれた本に挙げられている境界性パーソナリティ障害の症状にぴったり一致していたというだけです。


ただ、「境界性パーソナリティ障害」という言葉が僕を救ってくれました

この言葉があったから、様々な本に辿り着き、妻の症状を和らげるために夫として僕がすべきことがわかりました。

そして、妻は変わりました。


繰り返しになりますが、「境界性パーソナリティ障害」この言葉はフックに過ぎないと思っています。

一概に「境界性パーソナリティ障害」だから「こうすべき」とは言えないということです。


様々な要因が複雑に絡み合って、今の状態にあるからです。


ただ、感情を制御できないような症状に悩まされている人がたくさんいることを知っています。
同時に、パートナーの人も悩んでいて、とても苦しんでいることも知っています。

「境界性パーソナリティ障害」とひとくくりにできる話でもなく、精神科医の岡田尊司先生の「愛着障害」であったり、「うつ病」、「パニック障害」、「統合失調症」、「ADHD」や「ASD」など様々な言葉で説明されるようなこの状態に悩んでいる人がたくさんいる。

だからこそ、大きなフックである「境界性パーソナリティ障害」という言葉を使って記事を書いています。


僕は、これからも自分のために、妻のために、積み重ねていきたいと思っています。


そして、今、悩んでいる方の「ほんの少しの希望」になれるように記事も書いていきます。

僕の記事にたどり着いて、「世の中にはこういうケースもあるんだ」と、ほんの少しでも希望のようなものを持っていただけたのなら、それ以上に幸せなことはありません。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

あなたの幸せを願っています。


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