官能散文詩「疼き〜骨盤内の血液循環〜」
明けぬ夜
安らぎの中に狂気をみた
カラダの自由を奪い
まるで花になったように活けられ
分離していた魂たちは
肉体を介し 溶け合い
濡れた奥の奥に突き上げてゆく
男には知る由もない子宮感覚
疼きは苦しくも 心地良い
骨盤内の血液循環
〝瞬間的に走る細い熱の流星群〟
〝身体の真ん中が
えぐられるような愛おしい痛み〟
生きる痛みを知る人
病める貝にのみ真珠は宿る
哀しく柔らかな微笑
脈動し 波打つ 血管の隆起と
細胞の美しさにまた 呑まれる..
2023.12.04記
女流官能作家・孔麗扇 パトラ
(公式作家名・椿 うたは)