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女風つれづれ話(戯言)

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現実的空想短編小説
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女風つれづれ話「寄り道」優子

女風つれづれ話「寄り道」優子

名前は優子、両親は名前のごとく優しい人になってほしい気持ちで名付けたと聞いている。優しい言葉を掛けること、人に対して優しく接することしかできない。そういえば聞こえがいいが人間関係の不調を生む原因になりたくなだけ。

28歳の誕生日に出会った運命と思える人、浩二と結婚したが、いいなりになることで私はモラハラの被害者となった。

「こんなこともできないのか」

たわいもないフレーズも毎日聞くと自分が何

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女風つれづれ話「勘違い」綾子

女風つれづれ話「勘違い」綾子

幼稚園の頃は友だちたくさんいて誕生日会でたくさん集まってくれたなあ。
24歳の誕生日である今日、うだつもあがらない同居人と近くのスーパーで買ったパックに入ったショートケーキをストロング酎ハイで流し込みながら思い出した。

同居人は今年で42歳一応付き合っている。同居人からしたら20歳ほど若い彼女が私。
一般的には羨まれるのかな。

ただ、この男は借金まみれで生活はかつかつ、おまけにパチンコ、競馬に

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女風つれづれ話「惚れやすい女」美紀

女風つれづれ話「惚れやすい女」美紀

私は36歳、結婚10年目で小学2年の娘が1人そして専業主婦。
駅前のクリニックで受付けのパートをしてる。
旦那さんはそこそこ稼ぐから働かなくてもやり繰りできるけど、パートしてるほうが楽しいし、自分の時間を確保できる。
パートへ行ったことにしておけば、いつもの時間まで好きなことできるしね。

旦那は物腰やわらかく世間一般でいういい夫。
私もほんとそう思う。そこそこ稼ぐし優しいし浮気もしないの。
短大

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