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【プラモデル制作記】ハセガワ 1/72 A-37ドラゴンフライ

 A-37という飛行機をご存知でしょうか。日本では小型単発機の代名詞で知られるセスナ・エアクラフトがCOIN機(Counter-insurgency aircraft)として開発した軽攻撃機です。愛称はドラゴンフライ(Dragon Fly)。空飛ぶドラゴンではなく、トンボです。並列複座がトンボの目に見えるのかもしれない。

 ベトナム戦争ではアメリカ空軍だけでなく、南ベトナム空軍(RVNAF)にも供与され、近接航空支援で活躍しました。

ベトナム共和国空軍のA-37(Wikipediaより)

 とはいえ周知の通り南ベトナムは敗北し、残された機体は統一後のベトナム軍がそのまま使用。カンボジア侵攻から中越戦争まで運用されることになります。ちなみに北ベトナム軍はダナン空軍基地陥落後に鹵獲したA-37を使ってタンソンニャット空軍基地への攻撃を行っています。無傷の機体がけっこうあるとか、どんだけだったんだ南ベトナム軍。

 さて、そんなドラゴンフライですが、ハセガワからキットが出ています。

当時、そんな需要があったのか?ベトナム戦争人気?

 ちょうどクリスマス時期だったのでベトナム戦争中にリリースされたスティーヴィー・ワンダーの「Someday at Christmas」をモチーフに作ってみることにしました。

 まずはパイロットを塗装して機体に乗せます。

トナカイさんとサンタさん

 これだとせっかくサンタとトナカイの色に塗ったのに全く外から見えないという未来にちょっと涙を流しながら、コックピット内をマスキング。

 新たに投入したタミヤのマスキング液を活用しつつ、Mr.カラースプレーのS1ホワイトで機体を塗ります。

 続いて水性ホビーカラーのH87メタリックレッドを使って残っているところを塗装しました。やっぱクリスマスにはホワイトとレッドのカラーですよね。

 A-37は韓国空軍のアクロバットチーム「ブラックイーグルス」が運用していた時期があるので、派手なデザインでも違和感がありません。

 空中給油プローブはもみの木をイメージしエナメルの緑色で塗装。裏面の武装は一応、プレゼントのつもりでしたがどうでしょうか。

 台座はバンダイから出ている「カスタマイズシーンベース (情景Ver.)」を活用。アクリルガッシュ絵の具で建物や公園を塗った後、Mr.ベースホワイト1000をうっすらと吹き、雪の都市を再現しています。

 機体にハイキューパーツから出ている雪のデカールを貼り付け、最後に台座にA-37を取り付けて完成です。

 スケールモデルなので、兵器の姿を再現するのも良いですが、こういうお祭り感あふれるものを作るのは息抜きという意味でも大切だと思います。

 未だ終わらない戦争。怒りがコンテンツになる時代。それでも、いつの日かクリスマスには憎しみが消え、世界中の子供たちに爆弾ではなくプレゼントが届くことを願いつつ。


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ユキカゼ(深水千翔)
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