見出し画像

『ルワンダでタイ料理屋をひらく』という本を読みました。

小説家さんも思いつかないようなむちゃくちゃハチャメチャなストーリー。最初は『そんなアホな』っていう話で全然頭に入ってこなかったりもしたけど、途中からなぜかグッと気持ちが入って最後まで読んでしまいました。



最後のほうの文章、ちょっと長めに紹介します。

ーーーーー

 会社員時代からの、コンプレックスだった。ルーチンワークをこなしたり、オペレーションを回すことはできるけど、クリエイティブなアイデアを出したり、自分のアツい想いで周りを巻き込んだり、「自分にしかできない仕事」ができない。なんてつまらない人間なんだ。
 社員の意思を尊重する社風で、上司にはよく「おまえはどうしたいの?」と聞かれた。その度に、口ごもる。これと言ってしたいことのない私は、ただ指示が欲しかった。「やりたいこと」を熱く語る同僚が、ただただまぶしかった。
 これまでの人生を振り返ってみると、幼い頃から「言われたことをやる人間」「決められた通りにやる人間」としての周りの評価は、それなりに高かったと思う。
 これは「正解」なのか?世の中のガイドラインに照らして、これはOKなのか?アウトなのか?いつもいつも、判断基準を「世の中的に良しとされていること」に求め続けた結果、迷子になった。自分のやりたいことが見つからなくて、それどころか、何が好きで何が嫌いかも、ましてや「自分らしさ」なんて、よくわからなくなっていた。

ーーーーー

僕もこの部分すごく共感したし、日本で育った人なら共感する人も多いと思います。
ただ、この後に綴られた文章がものすごく僕の心にしみました。
自分たちが毎日少しずつ歩いてきた日々を振り返った時に見える風景というか、絶景。
僕らがペンギン酒店をはじめてからまだ二年ですが、いつか千紗ちゃんの見た絶景を僕らも見てみたいです。

千紗ちゃんに出会えてよかった。
僕らもがんばろう。

本を読んだあと、素直にそう思えてとても嬉しかったです。


#ルワンダでタイ料理屋をひらく#唐渡千紗 (からとちさ)/ #左右社

いいなと思ったら応援しよう!

ペンギン酒店 ろくちゃん(居酒屋店主)
子育てしてる大人たちが心からリフレッシュできる飲食店を作っていきたいと思っています。応援してくれたらとってもうれしいです。