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PERFECT DAYSで読んでいた本
先日観た映画『PERFECT DAYS』
役所広司演じる平山が読んでいた幸田文の『木』がどんな本か気になる。探してみようと、近くのブックオフに出掛けました。
その本は結局見つかりませんでしたが、森博嗣の『DOG&DOLL』を見つけ、こんな本もあるんだと、こちらを購入。
220円で激安価格でした。
調べてみると『DOG&DOLL』は横書きの本だからか、kindleには無い様子。文庫本ですが、カラー写真も載っていますし、かなりお買い得だったようです。
内容は音楽にフォーカスしたエッセイ集で、西尾維新やゆうきまさみとの対談もあり、たまたま見つけて買った本ですが、いい買い物だったと改めて思います。
幸田文の本はKindleでもありますし、普通の本屋でも探せる気がしますが、映画の中で古本屋の棚から見つけて買っているシーンがあり、その影響のまま古本探しに参りました。
映画にあったようなこじんまりとした古本屋で探せれば、さらに雰囲気が出たでしょう。ただ、あいにくそういった古本屋は近くになかったので、気軽に行けるブックオフへ。
結局は目的の本は見つからなかったので、またどこか出かけたときにでも、古本屋で見つけてみるのもアリですね。
『PERFECT DAYS』は良い映画でした。
東京が舞台で、出演している役者も日本人ですが、監督はヴィム・ヴェンダースという外国の方です。
何が良かったかというと、まずひとつは表情。
この映画は、ほとんどが役所広司演じる平山の日常生活のシーンなんですが、この平山の表情がとてもいい。
朝起きて日課を終えて、仕事に行くためドアを開けると、朝日を見ながら笑顔を向けたり。最後のシーンの表情も、何を思っているのか、何かを振り返っているのか、これは観る人によって感じるものが異なりそうです。
そしてもうひとつは、説明がほとんどないことです。
映画が始まりそれなりに時間が経過していても、セリフらしいセリフは無し。たんたんと平山の日常風景が流れていきます。また、何かあっても彼は説明したりせず、無言を突き通したりしていました。
かといって全く話さないわけではなく、必要なところはちゃんと話すので、そのバランスがまたいい。
映画には映画の良さがあり、小説には小説の、ゲームにはゲームの良さがあると思っていますが『PERFECT DAYS』は映画らしい良さが出ていたのが最高でした。