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書道教室を移籍した日
昨年の8月から、「大人からの習い直し」として幼少期に勉強していた書道を復活させて、途切れることなく通い、それなりに昇級していた。
しかし、今年に入ってから、昇級の速度が遅くなったことや、先生の指導に変化が起きた。それよりも徐々に生徒さんの数が減ってから様子がおかしくなった。
通っていた教室は、以前通っていた先生の紹介を受けて入った教室で、毛筆(漢字・かな)と硬筆を習っていた。3つ習っていても月謝は安かった。
月謝が安いとはいえ、生徒さんが減るということは何かがあったのだ。「気のせい気のせい」と心に閉じ込めていたが、昨年末から先生の指導にムラやいらつきが出てきた。
最近になってからは、朱入れすらなかった。先生に「あの、いいんですか?この間のご指摘点と違うけれど大丈夫ですか?」と言うと、「いいの」のひとこと。
友人に相談したところ「上達したから朱入れなしなんじゃないの?」と言われたけれど、私は指導のムラや先生のイラつき方が怖かった。きつく言われながら、朱入れをされるのは正直怖い。朱入れなしでの返却はかなり悩んだ。
書道の朱入れは、ライター時代の「赤入れ」とよく似ているけれど、書道の朱入れは先生の技量が問われる「愛ある指導」の指標でもある。
たとえ修正点がなくても、大きな丸を入れてくれて、丁寧な先生ならコメントを小筆でサラサラと書いてくれる。幼少期の先生がこのタイプの先生で、上達させる指導がうまかったのではないかと思う。
よく考えると、私が書道を長年続けられたのは、個々の癖を上達への道に帰る指導上手な先生で、気長に粘り強く、そして上手に書けた時の褒め方が上手だったからだ。
指導のムラやイラつきがあれば、誰だってやめたくなると思うし、教室替えをしていいだろうと判断し、退会手続きをした。
新しい教室探しをしたけれど、いい教室が見つからず、書道の世界では有名な会の通信教育部で再出発にした。4月からのスタートになるけれど、ちょうどいいと思う。
今まで困っていることを、他の友人にも話したけれど、「それはあんたの思いすぎや」と言われたし「上達しているから朱入れがない」と言われて逆に悩むことになり、自分を責めることになった。
先生が納得してくれる字を書けないからと私自身を責めた。その時に、ふとこういう考え方も出てきた。「先生の為に書くのでなく、自分の腕の上達が納得しなければいけないんじゃないの?」って。
ライターの仕事は、クライアントの意図することに従わなければならないし、日本語の揺らぎも言われて当然。しかし、ライターと書道の道と似ていることは、「提案や指導を仰いでも見捨てられること」だと思う。
見捨てられることは、耐えがたい屈辱だし、続かない。自分で改善点を見直して「こうしますね」と提案してもお叱りを受けるのは、悲しい。
書道教室を変えることは、残念なことになったけれど、生徒さんが減っているのは何かいい話がないということもあるので、離れてみてよかったと思う。これからも、書道は地道に頑張って、いつか師範が取れるようにまで続けよう。
ささやかな夢だけれどね、
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