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昔はよく行ったのに行けなくなった「東京」

初めて東京に行ったのは、高校の卒業旅行だった。
東京ディズニーランドに行って、浅草や東京タワーに行くという程度の旅行で、東京のバタバタした様子に驚いた。

その後、なんども東京ディズニーランドにいとこや友達と旅行で行き、渋谷に降りた時は、大阪の梅田以上の人の波にもまれそうになった。

竹下通りも行ったし、青山の街並みも見に行った。
おしゃれなお店に、大阪の南から東京へ出た私は、なんて田舎者なんだろうと恥ずかしくなるぐらい。

最後に東京へ行ったのは、娘が3歳の夏の時。
東京ディズニーランドとディズニーシーの1泊2日旅行で、その後は東京に行くことはなくなった。

今は物書きという仕事をもらってはいるけれど、子供が大きくなると、一人で東京に行くという時間がなくなった。
それに、実家の両親の体調面で、何かと私が様子を見に行って、世話をするか、私が世話になるようになったので、東京へ行くという機会がなくなった。

東京へ行った知り合いから、話を聞いたり、イベントに参加した話を聞いたり、東京の話を聞くと「東京にはいっぱい何かがある」とうらやましくなる。

いっぱい会いたい人はいるし、お世話になっている人にも会いたい。
いろんな夢が東京にはある。
でも、きっと東京に行ってしまえば、何かを失いそうで怖い。

「何か」というのは、今の私にはわからないけれど、東京という街は、私にとって、手が届きそうで届かない街になった。
今度いつ東京へ行くことができるんだろうなぁ。


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