「複素数の相等の定義」って……
$${\alpha=-1+2i,~\beta=2+ai,~\gamma=b-6i}$$とする。$${4}$$点$${\{0,\alpha,\beta,\gamma\}}$$が$${1}$$直線上にあるとき、実数$${(a,b)}$$の値を求めよ。
【前提】
一般に、複素数$${\alpha,\beta}$$が相等しい($${\alpha=\beta}$$)ということは、$${A,B,C,D}$$を実数として$${\alpha=A+Bi,\beta=C+Di}$$とするとき、
$$
\begin{cases}A=C\\B=D\end{cases}
$$
ということである。
また、一般に、$${\alpha\neq0}$$のとき、$${3}$$点$${0,\alpha,\beta}$$が$${1}$$直線上にある必要十分条件は、次の式を満たす実数$${k}$$が存在することである。
$$
\beta=k\alpha
$$
なお、$${k>0}$$のとき、$${\alpha,\beta}$$は$${0}$$に対して同じ側にあり、$${k<0}$$のとき、$${\alpha,\beta}$$は$${0}$$に対して反対側にあり、$${k=0}$$のとき、$${\beta}$$は$${0}$$に一致する。
【解答】
条件より、$${\alpha\neq0}$$。よって、$${k,l}$$を実数として、次の連立方程式が成り立つ。
$$
\begin{cases}\beta=k\alpha\\\gamma=l\alpha\end{cases}
$$
すなわち、
$$
\begin{cases}2+ai=-k+2ki\\b-6i=-l+2li\\\end{cases}
$$
複素数の相等の定義より、
$$
\begin{cases}2=-k\\a=2k\\b=-l\\-6=2l\\\end{cases}
$$
よって、
答:$${\underline{(a,b)=(-4,3)}}$$
【コメント】
ごく基本的なことを確認してみました。