話題を乗っ取る
友達から「ぺんは話題を乗っ取らないから、聴いてもらえた感がすごくある」と言われました。
そのときはあまりピンとこなくて、「私も相手が出した話題から自分の話をするけどなぁ…」と思っていたのですが、最近少しずつこういうことかと理解し始めました。
話題を乗っ取る。
言い換えると、自分を主語にして話をする。そんなところかなと思います。
私も自分の話をするのだけれど、自分を主語にするのではなくて、「私の場合は」と一例として出しているようです。
「私の場合は過去にこういうことがあって、そのときこう感じたり、こう反応したりしたのだけど、今のあなたの話はそれに近い?」
こういう感じ。
相手を理解する手がかりとして、自分の経験を例に使っている。「私」の話のまま終わるのではなく、着地点は相手に戻る。
おそらく、私自身が会話を乗っ取られる経験が多く、それらがとても悲しかったんだろうなと思います。「自分の話にしない」ことを頭の片隅にいつも置いているような気がするので。
共感が欲しいときには、「私もあるあるそういうこと!」のような反応も、盛り上がる応えの一つですし、決して悪いことではないと思います。でも、「聴いてほしい」と感じているときにそれをされると、聴いてほしくて話した「私」が、片手で払われたような感覚になってしまう。
同時に、相手が「私」の話をきっかけとして自分の話を始めると、利用されたようにも感じません? 私はそう感じてしまうのです。
普段言わないようにしていることなのか、言いづらいことなのか、そんな感覚があるのかもしれません。「私も」と始まり勢いづいて、しばらく話し続ける相手。それを聴きながら、「私が聴いてほしかった話は相手の踏み台になって、今は相手の独壇場だなぁ」と冷めていく…。
井戸端会議みたいな場なら、こういったことはあまり気にしなくていいかもしれない。でも、「話を聴いてほしい」と求められたときには、聴くに徹する意識を持っていたいなと思う今日この頃です。