復活
さて、5年前に中断してしまった酔いどれ日記だが、再開することにする。
5年間のあいだにいろいろあったが、いちいち上げていくとキリがないので大きく変わったところだけ書いていこう。
まず一つは、毎日のように通っていた「M’s」という立ち飲み屋が閉店してしまった。閉店の理由はよくわからない。客の入は悪くなかったのだが、私が行かなくなると、それとともに客も減っていったのかもしれない。風の噂では、店長のY子さんが結婚したと聞いたが、結婚とともに店をやめてしまったのか?子供も出来たらしいが噂では流産したとか。くまでも噂なので本当かどうかはわからない。このあたりは噂がひとり歩きする町である。噂がたてば野火のように広がっていく。
二つ目は引越ししたこと。以前の大今里南から大今里西にちょっとだけの距離だが引っ越した。引越しの理由は、精神的に不安定になってまた手首を切ってしまい、その騒ぎを大家に見られたので、言ってしまえば追い出されたのである。その前に、1ヶ月ほど四條畷の山の中にある精神病院の閉鎖病棟に入院させられた。精神病院でも馴染みのアルコール病棟なら開放病棟なので、入院生活をエンジョイすることもできるのだが、閉鎖病棟はそういうわけにいかない。まるで拘置所生活みたいな日々だった。幸い、大量の文庫本を差し入れてもらっていたので、毎日のように倉橋由美子やマルキ・ド・サド、江戸川乱歩の本を読んでいた。夢野久作の「ドグラマグラ」もあったのだが、それを読み始める前に退院した。退院とともに引越しである。独身一人暮らしなので大した荷物ではないと思われがちだが、なにせ本が大量にあるので、引越し業者が用意したダンボールだけでは収まりきらなかった。引越ししてからも、ブックオフオンラインで本を買いまくったので、今のマンションの部屋は図書館状態になっている。その上、最近になって観葉植物の栽培にこっているので、ちょっとした植物園である。
三つ目は飲んでいたお酒がビール(ビールといっても安い第三のビールであるが・・・)からワインに変わった。ビールだとはっきり言えば酔えなくなった。ワインといっても安いワインで、近所の業務スーパーで売っている「SIEMPRE」は税込321円だし、ローソンの「MICHAY」は395円だ。ビール2本買うよりも安くつくかもしれない。安く上げないと、この時期は冷房代がかかるので家計的にやっていけない。
四つ目は、手首を切ったことで、それまでの精神障害3級が2級になったこと。2級になれば何が変わるかというと収入がちょっと多くなって、そうじゃないと今の生活、家賃は4万で安いのだが、管理費が1万3千円、水道代が2千円の、トータル5万5千円の住居費がひねり出せない。しかも、大阪メトロの無料乗車券がもらえて、メトロの範囲であれば乗り放題だ。これは非常に助かる。通院にかかる交通費が浮くほか、今はまだ暑いのでそれほど出歩いていないが、涼しくなると街歩きが好きなので、大阪市内の再開発現場見に行く交通費もタダになる。また、級には関係ないのだが、いま、週に3日間、月・水・金曜日にヘルパーさんに来てもらっていて、掃除と炊事をやってもらっている。これは助かっている。
まあ、大きく言って4つほど変わったものの、やっぱり今でも飲んでいる。一度アルコール依存症になったら酒をやめないと回復できないと言われているが、私に限って言えば例外なのだろうか?早速朝の買い物で「SIEMPRE」を買ってきた。買ってはきたものの、すぐに飲めるわけではなく、ヘルパーさんが来ている間は飲むわけにいかない。昼の12時には終わるのだが、13時から共産党の勉強会があるのだ。以前も日本共産党に入っていたのだが、入院や何かで行方不明状態になっていたらしく、もう一度入り直した。
科学的社会主義の未来社会の勉強会は前議長の不破さんの本の読み合せから始まったが、マルクスが生きていた時代の資本主義と全く異なった今の高度資本主義、情報化社会の中で、果たしてマルクス主義は有効なのかどうか、疑問の残る展開になった。例えばプロゲーマーやユーチューバーは果たして生産者なのか?労働者なのか?わからない。資本家といっても今の大企業の経営陣もサラリーマンである。一部のワンマン社長の会社は違うのだろうが。彼らも株主総会などでヘタをしたら解任されてしまうし、不祥事が起きたときの責任者が不在という現実の企業社会もある。ふと思ったのは、雇用者も被雇用者も歯車の一部となって利潤追求のために無限回転しているのではないかということである。その原動力となっているのは人間の「欲」である。ここから先は経済学でもなく、哲学でもなく、宗教の問題かもしれない。
予想外の議論百出となった勉強会は時間延長して、終わったのは15時半だった。自宅に戻ると音楽をかけながら、文庫本の「楠木正成」を読みながら赤ワインの「SIEMPRE」を飲んだ。結構速いペースで飲み干したのだが、酔っ払った気持ちはしない。でも、ベッドで横になって本を読んでいたらいつの間にか眠ってしまっていた。やっぱり酔っていたのだ。
起きたのが20時すぎ。日を跨いで明日の0時半になればお金が振込まれる。それまで午後の続きでテクノを聞きながらネットサーフィンした。いろいろ検索していたら母校の同窓会のホームページが見つかった。だいぶ前に登録したので、会員ページに入れるかどうか見てみると、IDとパスワードが記憶されていて入ることができた。色々と懐かしい話が満載である。今年の6月8日にラグビー部OB会ホームページが開設されたようである。ちなみに私はスキー部だった。母校のラグビー部は過去2回花園の全国大会に出場している。私が現役だった頃は野球部が強かったのだが、今はラグビー部が有名らしい。函館地区予選では余裕の優勝だったが、問題は南北海道大会である。多分今年も決勝までは行くと思うが、決勝の相手は強豪の札幌山の手高校だ。練習試合では完敗している。果たして今年は母校は花園にやってこられるかどうか。ラグビーのワールドカップの影響で、結果は10月にならないとわからない。まあ、健闘を祈っておこう。
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