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友人の退院

今日はめでたくもYが退院する日である。朝の9時に岸和田の病院まで迎えに行かなければならないので、朝の7時半に地下鉄谷町線の出戸駅でMさんと待ち合わせしている。遅刻は出来ないので昨日は赤ワインの「SIEMPRE」と睡眠薬を併用して早めに寝たので4時半に目が覚めた。まだ薬が残っていたのでちょっと眠い。
モーニングコーヒーを何杯も飲みながらブログの更新やメールのチェック、ツイッターなどを見ているとあっという間に7時前になった。ちょっと早いが出かけることにする。今里から千日前線に乗って谷町九丁目で谷町線に乗り換え、出戸までは乗り換えはない。早いと思ったのだが、出戸の駅を出るとMさんはもう車を止めて待っていた。
ローソンとマクドナルドに寄ってから阪和道をブッ飛ばす。乗っている車は黄色のフォルクスワーゲンだ。高速道路は土曜日も言うこともあってか空いていた。車は泉北ニュータウンを突っ切り、あっという間に岸和田和泉のインターについた。ここからはナビを使って一般道を走る。間もなく8時過ぎに病院についた。約束の時間は9時である。どうしよう。
一応、受付を見に行くと、事務所はまだ電気が消えていて、カーテンも閉まっている。職員さんは誰もいない。20分ほどして事務室に電気がついたので声をかけると、会計と退院の事務処理は早めにできるが、病棟には9時にならないと行けないとのこと。まあ、看護師さんたちの申し送りもあるのだろう。バタバタしているという。
9時になったので病棟に行ってみると、手前の面会室に大量の荷物が既に用意されていた。これを全部持ち帰るのか?しばらくすると看護師さんに連れられてYが満面の笑みでやってきた。私も精神病院の閉鎖病棟の入院経験があるので、隔離された状態から自由になる時の嬉しさはよくわかる。1か月弱の期間でも閉鎖された状態からの解放は、ある程度のギャップがあって、最初は戸惑うものだが、Yはそれを口にするのだが、そんな気配は感じられなかった。もうすでに退院後のすることを計画していたようだ。
病院を一路後にすると、Yのリクエストで岸和田カンカンベイサイドモールへ向かう。岸和田で買い物と言ったらここだと一緒に入院していた女の子に聞いたそうだ。退院した途端買い物がしたかったらしい。凄まじい物欲の鬼である。ちなみに支払いはすべてMさんだ。。ご愁傷様。私は買い物には興味がないので、「-196℃ ストロングゼロ ドライ500ml」と壊れおかきをつまみに海を見に行く。後ろからは「逃げるのか?」とMさんの声が聞こえるが無視した。
岸和田の海は昨日の雨が影響したのか、ミルクコーヒー色に濁っていた。大阪はそうでもなかったのだが、千葉は大変だったらしい。台風&豪雨で今年3回目の被害である。もう、呪われてるとしか言いようがない。武蔵小杉のタワマンに住んでいる「(自称)勝ち組」の人たちも停電&下水の逆流で大変らしい。まあ、そういうニュースを聞くと私としては「ざまあ見ろ」といいたいところだが・・・
「-196℃ ストロングゼロ ドライ500ml」を半分くらい飲んだところでいい感じに酔ってきた。この程度で酔えるなら安上がりだが、私もアルコールに弱くなったものだ。まあ、昨日のワイン&睡眠薬もまだ残ってたのかもしれないが・・・
昼食は岸和田カンカンベイサイドモールのサイゼリアに。私はそんなに空腹でもなかったので、ピリ辛チキンとエスカルゴと赤ワインのグラス1杯。Yは生ハムとグラス1杯の白ワインを飲むのに躊躇していた。役か月ぶりのアルコールである。しかも主治医の先生から酒はやめろと言われているので悩むのも頷ける。Yの場合は1杯で済めばいいのだが、飲んでしまうとエンドレスになって、トラブルになるというのがお決まりのパターンだった。そのせいで今回の入院にもつながった。
Yは何度か口をつけたようだが、それを見届ける前に私が酔ってしまい、店の外に出てタバコを吸っっていたので、最後はわからない。Yはこの後、アジアンテイストな店で枕カバーを見たいと言っていたのだが、私が眠そうにしているのを見たMさんは親切にも車のカギを貸してくれて、車で寝ていろと言った。お言葉に甘えさせていただく。
帰り道ではちょっとのどが渇いたのでYが買ってもらった「キリンビール のどごし〈生〉500ml」を飲みながらちょっと一般道を迷いながら、結局は阪和道の岸和田和泉のインターで高速に乗って一気に帰ってきた。途中、Yはフルーツショップで果物を買ってもらい、私はというと隣の花屋で100円で売っていた鶏頭を1株買って自宅に戻ってきたのが17時前くらいだった。
Yは大量の荷物整理に忙しそうだったが、私とMさんは私の部屋でコーヒーを飲みながら少し話した。Mさんが、葬式が終わるとどっと疲れるというのがすごくわかる。私も、Yの約1か月の入院が今日の退院で終わったということもあって、これまでの気苦労であろうか?どっと疲れが襲ってきた。Yがこれからあべのハルカスの展望台に行くという誘いも断って、業務スーパーに行く気力もなく、近所のローソンに行って赤ワインの「MICHAY」を買ってきて、それを飲みながら本多勝一の「憧憬のヒマラヤ」を読んでいるといつの間にか眠ってしまった。

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