共依存
2013年5月6日
午前1時50分。昨日の夜から烏龍茶だけを飲んでネットをやっていたが、物足りなさを感じ、急遽、近所のスーパー玉出に行って酒と肴を買ってきた。とりあえずアサヒの「ふんわり」を飲みながら焼き鳥を食う。そして、今日は何を書こうかと思案する。しかし、アルコール度数2%のリキュールでは全く酔えない。
いろいろ考えたのだが、昨日、例に出した女友達にまたしても登場してもらおう。キーワードは共依存である。酒の肴にはもってこいの対象である。趣味は悪いが・・・。
共依存という言葉は、学術的用語でなく、明確な定義はない。実際、精神疾患に関するカテゴリの中に共依存は存在しない。共依存の当初の定義としては、アルコール依存症患者を世話・介護する家族が、患者自身に依存し、また患者も介護する家族に依存しているような状態が見受けられることから見出された。これはアルコール依存症だけではなく、ドメスティックバイオレンス(DV)などにも見られる現象であると言われている。
自己弁護するが、私はアルコール・薬物依存症者である。しかし、この共依存には陥っていない。まず、ひとり暮らしだし、別居している親や姉も私との関係は希薄である。それに、私の病気の世話をしてくれる第3者も存在しない。だから客観的に依存について物を言うことができるのだろう。依存症についてあれこれ言えるのは依存症者だけである。
現在では、共依存は、単にアルコール依存症患者との関係だけでなく、「ある人間関係に囚われ、逃れられない状態にある者」としての定義が受け入れられている。例えば、暴力を振るう夫とそれに耐える妻の関係、支配的な親と愛情を受けたい子供の関係、相手から愛されることが目的となっている恋愛関係などがある。この観点からDVや虐待、自立できない子供やパーソナリティ障害、それに恋愛における自己愛的な障害にまで共依存の概念が検討され、使用されるようになっている。
私が例に挙げた彼女は典型的なDV被害者である。しかも昨日述べたように依存性パーソナリティ障害だ。数年前、彼女は付き合っていた男から暴力を受け、右手を骨折した。その時は長い時間がかかったが、暴行で被害届を出し、その男は賠償金を払えないことから労役場留置が決まった。
ところが、それがきっかけでその男ときっぱり別れたなら話は簡単なのだがそうはいかなかった。労役期間が終わって娑婆に出てくると仕事もなければ住む家もない。出てきてからはホームレスでコンビニから食物やタバコを万引きして暮らしていたのだが、長くは続かない。そこで泣きついたのが神戸の福祉事務所である。とりあえず生活保護で暮らすことになった。しかし、福祉事務所に申告なしに仕事をするようになった。いわゆる金の2重取りである。それが気に食わなかったのがここで対象にしている友人である。
彼女は自分で処理せず、私に会社と福祉事務所の電話番号を教え、自分の代わりに告発して欲しいと言ってきた。この時点で立派な依存性パーソナリティ障害である。さらに、多少時間はかかったものの、また2人は付き合いだした。ただ、その現場を見ていないのでどのような付き合いだったかはわからない。
共依存の問題点は、被共依存者が回復する機会を失うことだけでなく、共依存に巻き込まれた者が、ストレスを抱え込み、精神的な異常を訴えることである。実際、彼女の場合、現在、精神科に通院している。共依存を引き起こさないためには、医療関係者、専門家、援助者が、共依存を引き起こす者と接する場合には、一定の距離を取り、個人的な関係にならないことが必要であると言われている。
ここまで書いて時間は午前4時になった。仕事である。仕事帰りには、いつものように「バーリアル(BARREAL)糖質50%オフ」500mlを2本買って帰った。冷蔵庫にはまだサッポロビールの「麦とホップ」が残っている。幸い明日は仕事が休みだ。今日はまだ「Ms」は休みなのだが、目一杯飲もうと心に誓う。
朝の8時までゆっくり飲んで、そのあと風呂に入り、さっぱりして自転車で梅田方面に向かった。目的は「グランフロント大阪」の全貌解明である。
今里から梅田方面に行くにはいくつかのルートがあるが、大阪城を迂回していくと坂道がなくて楽である。しかし私は今朝は心身共に余裕があったので坂道を上下する長堀通り方面から向かった。途中に高層マンション建設地があってそれを確認したかったのである。場所はすぐにわかった。大阪市内の地図は頭に入っている。思ったより小さな物件でちょっとがっかりする。
長堀通りから南船場のお洒落なエリアを見学しに行った。結構新しい店ができている。しかし、私にはお洒落は関係ない。そのまま通り過ぎて中之島に出て、新しく出来た建物を見学し、梅田スカイビル方面から「グランフロント大阪」に向かった。
GWの最終日ということもあって「グランフロント大阪」は大盛況だった。後でニュースを見たら6日の午後21時の段階で、開業からの累計来場者が約366万人だったという。それも頷ける。どこのショップも店に入るのに長い行列が出来ているのだから。
お洒落な店や高級な店は私には関係ない。近畿大学水産研究所のマグロ丼は気になったが1800円なので諦めた。その上長蛇の行列でまず入れない。北館地下のワインとビールの博物館で1杯飲んで帰ろうかと思ったのだが、こちらも長蛇の行列だ。大阪人も並ぶようになったのだな~と感慨に耽る。
帰りに酒屋に立ち寄って「SUPER PRIME 糖質50%オフ」500mlの6缶セットを買って家でゆっくり飲もうとしていた。明日の朝は新聞の休刊日で休みだ。心おきなくお酒を飲んで睡眠薬を飲んで明日の昼ごろまで寝て過ごそうと思っていた。
ところが、「SUPER PRIME 糖質50%オフ」を飲みながらビデオオンデマンドのU-NEXTで錬金術に関するドキュメンタリーを見ていたら、睡眠薬も飲んでいないのに、いつの間にか眠っていた。最近こうしたパターンは珍しくない。
夢の中で私はチョモランマ遠征の許可を待ちながら、中米のとある島国でバカンスを楽しんでいる。1軒のバーに入って開口一発ブラッディーマリーを注文すると異常に高かった。それで店の女将に文句を言っていると、メニューを見せられた。メニューには女将の言った値段が書いてある。これはしまった、と思い、次からは一番安いラムのストレートを飲むことにする。旅行者だからといって高くぼられる経験は何度かあって、その度に悔しい思いもしたこともあるので、何か買うときにはいつも警戒している。しかし、それはこちらの思い過ごしで、高いと思った品物の正規の値段が実際にその値段だったということもチベットにいるとき経験していた。その経験が無意識にこびり付いているのだろうか?
そうこうしているうちにチョモランマの許可が下りたという知らせが入ったところで目が覚めた。多分、夜の20時くらいだったと思う。テレビに切り替えて野球を見ていると阪神が4-2で巨人に勝っている。今夜はラッキーだ。あすの早朝は、いつもの新聞配達がない。スーパー玉出で足りなくなったビールを買ってきて、それで睡眠薬を流し込み、この日は深い眠りに入っていった。