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Vermin・・・害獣という名のブックカバー・・・
Verminとは・・・害獣という名のブックカバー・・・
駆除された鹿の命を無駄にすることなく、最後までいただくプロジェクト。
害獣駆除の現場と皮革工場と革職人 と、
そして書店が挑戦するプロダクトです。
環境や未来について考えるひと
ひとつのものを永く使いたい ひとに
届いて欲しいブックカバー です。
![](https://assets.st-note.com/img/1698459181351-aGEeeGkfg8.jpg?width=1200)
・・・はじめまして。こんにちは。・・・
はじめまして。こんにちは。
離島生まれ、埼玉県草加市在住。
読書のおともをつくる書店『ペレカスブック』店主新井です。
小さな書店を営みながら(現在移転準備中・実店舗はクローズしています)
町の工場と力を合わせて、オリジナルの製品を作っています。
読むことや考えることが好きなひとのために。
世界から書店が無くならないために。
なんて、大きなことを考えながら、小さな仕事をしています。
日々のことは、こちら
https://www.instagram.com/pelekasbookwork/
このnoteは、構想から2年をかけて作り上げた革のブックカバーのお話です。
Verminの使命・・・害獣の命を無駄にせず未来へ繋げる・・・
現在日本では生態系維持 のため
年間数万頭もの鹿が駆除され、廃棄されています。
破棄せずに肉をジビエ に、皮を革に仕立てるのは、
膨大な手間と大きなコストがかかる作業。
でも。
あえて。
害獣というテーマを持った革を使いたい。
狩猟された害獣の革を製品に仕立て、
わたしたちの手元に置いて丁寧に使うことには、
意味があると感じませんか。
たしかに生きていた鹿の命を無駄にせず最後までいただく 。
製品として使うことで、現在より良い未来 を考えていく。
これがVerminの使命です。
・・・Verminの実現したい未来・・・
狩猟の現場×工場×職人×書店
得意分野で製品の価値を高めて、最高の製品をお客様に届ける
Verminは、確かな技を持つ4分野のプロフェッショナルが力を合わせて、
実現するプロジェクトです。
ひとつ目は狩猟 の現場。
鹿の駆除には『罠』と猟銃による『狩猟』があります。
罠で捕えられた鹿は長くもがくため血圧が上がり全身が鬱血し、
肉はジビエにすることができず、また皮も傷ついてしまいます。
苦肉の策による『罠』での対策地域を責めることはできません。
その上で、
Verminでは一発の弾丸で一瞬で命を終わらせる狩猟によって
鹿の命をいただいた革を使っています。
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ふたつ目はタンナー 工場。
タンナー工場は、巨大な仕掛けと複雑な工程をこなす職人技で
皮を革に仕立てています。
重みのある皮を洗う大量の水音。
革を鞣す機械の動力音。
職人たちが革を移動する重たい音、革のくずを取るハサミの音。
工場は有機的な物音に満ちていて、
まるで工場自体が大きな生き物のように感じられます。
地下水脈の豊かな草加は皮革工場の立地に最適な地。
80年以上の歴史を持つ皮革工場がそれぞれの工程を組み合わせて、
様々な革を仕上げています。
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想像よりも長く密集した獣毛に塩の結晶が光っていました。
![](https://assets.st-note.com/img/1698459572311-cDWglVKXsA.jpg?width=1200)
革を製品の形に仕立てるのは革職人。
草加では確かな技術を持つ革職人が、
それぞれの工房や工場で得意分野の製品を作っています。
特にVerminでは、それぞれの革に個性が強く出ている野生の鹿を使うため、
職人の手作業による仕立てが欠かせません。
形も用途も様々な工具を駆使して
職人の手が鮮やかに、正確に、確実に、最高の製品を仕上げていきます。
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![](https://assets.st-note.com/img/1698470815255-z4f4NcLs2h.jpg?width=1200)
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企画制作・販売は書店ペレカスブック(わたし)が担当しています。
工場・職人・経営方針の組み立てなど、
様々な角度から工程の組み直しや試作・相談を繰り返し、
たくさんのひとの協力をいただきながら作ってきました。
構想から2年がかりで作り上げたVermin。
Verminに興味を持っていただけるひとに、
ひとりでも多くお会いできますように、
お声掛けいただいたお店に直接足を運んだり、
文字やメディアでVerminを伝えたりしています。
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Verminとお客さまが出会って欲しい場所は、『書店』です。
ブックカバーの形をしているから、だけでなく。
強い想いと背景を持つVerminは、
本を読んだり、考えることが好きなひとにこそ
喜んでいただける製品なのでは。
そう考えて、そんなひとの集まる場所『書店』を舞台として、
Verminを販売していきたいと思っています。
そして
お客様の手元にVerminが届き、資金が循環することで、
Verminの『命を無駄にしない』使命が達成される未来が実現します。
Verminの価値・・・永く使える唯一無二のブックカバー・・・
鹿革の特徴
鹿革は他の革に比べてコラーゲンの含有量が非常に高く、柔らかい手触りが特徴。
簡単なお手入れで、いつまでも柔らかさを保持し、永く使うことができます。
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伊藤産業にて
植物由来の『鞣し』
環境を考えるVerminには
植物由来のタンニンでの鞣しをほどこしています。
自然素材のタンニンで鞣された革は
時間が経つほどに変化し味わいが加わります。
簡単なお手入れをすることで、
経年変化を楽しみながら永く使えるものになります。
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シンプルな形
当初はポケットやベルト、牛革などと組み合わせるなど、
凝った形のサンプルを何度も作っては試してきました。
そして結局たどり着いたのは、シンプルな形。
あしらってあるのは金色の『ギボシ』と、着脱できる革紐のみ。
鹿革の手触りと経年変化を、存分に楽しんでいただける形です。
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ひとつひとつが個性のある製品
野生の鹿には、山林で暮らしたための傷や雄同士の戦いの怪我の痕があります。
更に保存の工程で穴が空いてしまったり、
お腹の近くには肌荒れがそのまま残ってしまっているものも。
Verminではこれらを、鹿が確かに生きていた『命の痕跡』として、
できるかぎり避けずに製品に仕立てています。
ブックカバーの内側、皮の床面は
ほとんどの革製品では裏地や布などで覆ってしまう部分。
Verminでは、そこも隠さずに仕上げました。
ひとつひとつが個性ある唯一無二のポートレイトのようなブックカバー。
シリアルナンバーで気になるひとつを、探してください。
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Verminは安い製品ではありません。
その理由は原価がどうしても落とせないことにあります。
傷のある革を仕立てるために、職人に技と手間がかかること。
また、狩猟された鹿は2時間以内に解体しないと肉も皮も痛んでしまうため、
一頭ずつでの狩猟・下山・解体が必要で、どうしてもコストがかかり、
革そのものの原価が高くなってしまうこと。
それでもあえて、コンセプトある害獣の革を使いたい。
Verminの想いです。
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鹿革が柔らかいので、無理なく入りました
![](https://assets.st-note.com/img/1698472034759-tvJ4ipt0Gz.jpg?width=1200)
・・・Verminの販売計画・・・
Verminに心を寄せてくださる書店さんと
受注会・展示会の準備をしています。
進捗は #pelekasbookwork のインスタグラムにて更新いたします。
Verminに興味を持っていくださるみなさまに
お会いできる日を楽しみにしております。
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2023年10月28日
ペレカスブック店主
新井由木子
Vermin 企画制作:ペレカスブック
協力皮革工場:日東皮革 河合産業 伊藤産業
革職人:革信
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