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後半戦というか最終戦、カペシタビンの始まり
9月になり、気づけば、夜はすっかり虫の声が聞こえてきて、まだまだこんなに暑いのに、自然の世界はやはりもう秋が来ているのだと感じさせられる。
台風で飛んでいってくれるかと期待していたベランダの蝉さんの果ては、関東は台風の影響も少なく、残念ながら飛んで行ってはくれず。
しばらく天気もぐずぐずしていたので近寄りがたく、今日もまだベランダに…。(明日こそは地面に帰してあげようと思っているが、異常なほど六つ足モノが苦手なので、相当の勇気が必要なのだ…)
ここは12階だというのに、そして、よりによって嫌われている家に落ちてこなくてもと思うのだけれど、毎年ご丁寧に、必ずベランダに力尽きかけて落ちてくる。
あまりというか全く有り難くない、ウチの夏の終わり頃の風物詩かもしれない。
◇ ◇ ◇
さて、トリプルネガティブ乳がんの術前化学療法で完全奏功とならなかった私は、術後のキイトルーダ9サイクルを終えた後、8月1日から、経口抗がん剤のカペシタビン(ゼローダ)を始めた。
今日の夜の分を飲めば、2サイクル目を飲み終えたことになる。
カペシタビンの2サイクル目までの様子について、書いておく。
(*** あくまでも私個人の状況です ***)
◇ ◇ ◇
そもそも、“カペシタビンを飲むかどうか” について
完全奏功にならなかったことが分かった後、医師からは、追加の治療として、経口抗がん剤のカペシタビンを飲むことを提案された。
その選択肢があることは情報として知っていたし、病院側から提案されたことも有り難かった。
乳がんが分かった時、治療を始めるのも、初めて化学療法を受けるのも実はとても怖かった。でも、「現代医療でできること(標準治療)は全てやり切る」と決めた。
やり切れば、やり切ったこと自体がきっと自分の自信になるだろうし、結果がどうであれ、自分自身の納得にもなるだろうと思ったからだ。そして、今もそう思っている。
追加の治療で抗がん剤(しかも今度は経口薬で)を使うことは、やはり怖かったし、今でも少しの不安はある。
けれど、「やらない」という選択肢はなかった。
カペシタビンを始めるにあたって用意したもの
カペシタビンの一番多い副作用は、「手足症候群」と言われている。
末端の手足の指や踵が赤くなり、痛くなるものだ。
対処療法で保湿するのみ、と言われている。
手足症候群に備えて、自分が用意したものは下記。
・手に塗るモノ(保湿剤・経費鎮痛消炎剤など)
・ビタミン剤
・手袋
・頭洗うときに使うシリコンブラシ
・蓋開けグッズ
・持ち手の付いたフロス
塗るモノ以外で、買ってよかったものは、シリコンブラシと洗い物用の手袋と、蓋開けグッズ。
シリコンブラシと手袋は少し手先が気になる時に使う程度だけれど、蓋開けグッズは便利だった。
指先の皮膚はやはりかなり敏感になってしまうようで、ペットボトルの蓋を開けるときには欠かせない。塗り薬の蓋なども開けにくいので、タオルや紙などを一枚挿んで、直接皮膚に触れずに開けるようにすると開けやすく、皮膚へのあたりもい。
塗るモノ系では、薬局では、高品質ワセリンを勧められたが、あまり自分には合わなかった。その後、医師から、ヒルドイドローションを処方してもらい、今はそれと併せてポリベビーを使用中。
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塗った後用の白手袋はほぼ使っていない。
フロスは安物で悪いかったせいか、使いにくくあまり使っていない。
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思っていたより割とさっぱりした感じ。
飲んでみて(タイミング、便利アプリなど)
私の場合、カペシタビンは1回6錠、朝晩の2回を飲むことになっている。
2週間、計168錠(数にするとすごい錠数!)を飲み、その後1週間休薬する。
これを8サイクル。
8月から始めたので、順調にいけば、来年の1月8日が最後の薬の日になる。
1回に6錠飲むのは結構大変かなと思っていたけれど、薬はつるっとしていて、数は多くても案外飲みやすいように思う。
朝晩1回ずつで、“朝食後・夕食後” と書かれているが、食事の時間は休日などまちまちになってしまうこともあり、一応12時間ごとに飲むようにしている。
基本的には、朝9時前後、夜21時前後(前後1時間くらいは誤差の範囲)に飲むようにしているのだけれど、飲む時間を意識していなければならないことは、案外緊張の毎日だった。
(飲み忘れた場合はスキップすることになる。シンプルに “食後” としていると気楽なのかもしれない)
1サイクル目は、毎日薬の時間を意識することが意外と大変だった。
化学療法の点滴の時は一回通院してしまえばお終いだったのに、経口薬の場合は、14日間薬を飲む行為と向き合わなければならないことは、少し地味に負担に感じていたのだ。
母からは、「タイマーをセットしておけば?」と言われたけれど、タイマーはあまり気が進まず。
今は、「しつこいお薬アラーム」というアプリを、便利に楽しく使っている。
***
「しつこいお薬アラーム」アプリについて。
結構、便利で優れもの。投薬期間と投薬のタイミングを登録できる。
薬を飲むタイミングを知らせてくれる人を、「お母さん・執事・チャラ男」から選べるのだが、かなり癖のある絵のキャラにも、“投薬” という行為にギャグ要素を加えてくれて、気楽な気持ちになれて、私にはいい。(執事もなかなかいいが、今はチャラ男に設定中)
今日も、チャラ男が私に、「カペ、飲んだっしょ?」と聞いてきて、夜に飲めば「今日はもうオシマイ系だわ」と言ってくる。笑
2サイクル目までの症状
残念なことに、手足症候群発症。
足の裏の痛みがひどくなってしまった。
1サイクル目までは、指先に薄い黒いシミのような点々が出てきて、指先や足の裏が少し過敏な感じがするかなというくらいで、これくらいなら大丈夫そうかもと思っていたのが、2サイクル目になり、指先全体も少し黒ずんできて、指先や足裏の過敏具合が少し強くなってきた。
保湿ももう少しマメにするようにして、「血行を良くしておくように」と医師から言われたことを思い出し、足の裏は少し優し目にマッサージなどもしてみたりして、まあこれくらいなら、、、と思っていたのだが。
2サイクル目14日目、ついに、足の裏が痛くなってしまった。
台風10号もあり、ここ数日は買い物もネットスーパーを利用するなどして出歩かずにいたのだけれど、今日は少し天気も過ごしやすく、近くの公園を散歩した後、近所のスーパーに買い物に行こうと出かけたところ、途中で足の裏がいよいよ痛くなってしまったのだ。
踵と、甲の裏側部分がイタイ。
出掛けたばかりの時はよかったのに、買い物から帰る頃にはかなり這々の体で帰宅することになってしまった。(2箇所に水疱もできて、おそらくgrade-2の状態)
(手足症候群は、出ない人は全く出ないらしい。
薬剤師さんから、「胃がんで飲んでる男性で、元気にテニスをやっている人もいますよ」と聞いていたのだが、この状態でテニスなんて無理!)
今日の夜、最後の1回を飲めば、明日から1週間の休薬期間。
3サイクル目までに、改善してくれることを祈るのみである。
その他のもしかして?の症状については、
薬の後半から少しお腹が緩めになるかな?ということと、とにかくだるくて眠い!こと。
でも、だるくて眠いのは、薬の影響ではなく、夏のやる気の出ない自分の気分の問題かもしれない。
◇ ◇ ◇
カペシタビンは全8サイクルなので、早くももう1/4が終わることになる。
でも、フルマラソンで一番辛かったのは、いつでも30キロから39キロまでだった。きっと、3/4あたりが一番長いなと感じる頃だろうと思う。
でも、「始まれば終わる」のだ。
そして、「全部やり切って」、走り抜けた後、自分に偉かったと言ってあげたい。
大丈夫、なんとかなるものだ。