苦悩と希望のCEOノート - シリーズB 1stクローズを終えて
Hubbleは、新規でJIC VGI(JICベンチャー・グロース・インベストメンツ)、既存からDNX Ventures、Archetype Venturesにご参画いただき、シリーズB の1stクローズをさせてもらいました。本当にありがとうございます。
普通、資金調達後のCEO noteはこれからのミッションや資金使途などこれからの抱負を書くと思います。しかし、私が今回書きたいのは少し違います。
率直に今の感情をnoteに書いてみようと思います。
私たちは着実に成長し、顧客にも恵まれています。社外の人や顧客からも「めっちゃ順調ですね!」「プロダクトも最高です!」と言っていただけます。本当にありがたいです。
ただ、率直に言えば、毎日歯痒く、苦しい。自分の実力不足が原因で、もっと成長できるはずのHubbleの成長に制限をかけてしまっているのではないか、そんな恐怖と向き合う日々です。今のHubbleはもっともっと高みにあるはずだ。もっともっといけるはず。
自分の強み
そんなプレッシャーと向き合う中で、改めて自問しました。「自分の強みとは何か?」。
それは、相手の気持ちを理解できること。常識にとらわれないアイデアを生み出せること。そして、等身大でいられることです。
ただ、最大の強みは、自分のようなCEOでも信じてついてきてくれるメンバーがいることなのではないか。
冷静に考えると、私が一番自信があるのは、仲間たちに対する感謝の気持ちを常に持っていることです。努力し、苦しみながらも一緒に夢を追い続けてくれるメンバーたち、支援を続けてくださる投資家の皆様、そして家族。この奇跡のような時間に、心から感謝しています。
いつも涙が出る全体会議
正直、本当に恥ずかしくてこんなことは書きたくないのですが、全社会議などで会社の存在意義、実現したミッション、ビジョンを語ると、毎回涙が出て話せなくなります。その場にいるみんなへの感謝が溢れ出てきてしまいます。心の底から思っていることを表現しようとすると、感情が言葉を追い越して話せなくなる。
私はHubbleを通じて、世の中の常識を壊し、最高のプロダクトを作り、死ぬときに「本当に楽しい人生だった」と思えるような日々を作りたい。そして、同じ志を持つ仲間たちと共にその道を歩みたい。
自分の原点と使命
大学を卒業した頃、こんな未来を描いていたかと言えば、全くそうではありません。起業を志し、財務会計を学ぶために会計事務所に入社したのですが、全く活躍できず、起業も正直なところ「逃げ」に近かった。
そんな私が今、最高の仲間、投資家、家族に囲まれ、日々を過ごせていることを奇跡だと思います。そして、こんな「当たり前じゃない」世界に生きている理由は、僕にしか実現できない使命があるのだと思います。
そしてそれは、「ソフトウェアによって困っている人を助けたい。そしてあっと驚かせて、働く時間を豊かにしたい。」
これが、私の使命かもしれません。
Hubbleで「契約書の本来の意義を取り戻す」
働く時間を豊かにするために、まずは誰もが苦手意識のある「契約」をテーマに、プロダクトを展開している。Hubbleが目指しているのは、契約業務に関わる人々の課題を根本から解決すること。
法務の方々からは「事業部門が同じことを何度も聞いてくる」「何度説明してもリテラシーが上がらない」との声をよく耳にします。一方で、事業部門からは「法務の対応が遅い」「急いでいるのに返事が来ない」といった不満を聞きます。
この問題の本質は、契約書が専門的で読みづらく、事業部門の方々が契約業務を法務に丸投げせざるを得ない状況にあります。僕は法務のキャリアがないからすごく手触り感がある課題です。
しかし、これは解決しないといけない。なぜなら、取引先と最前線で向き合いビジネスを動かすのは事業部門の人たちだからです。
Hubbleは、事業部門に寄り添い、彼らが契約内容を正確に理解し、適切に管理できる環境を提供します。複雑で煩雑な契約業務を一掃し、事業部門が自律的に契約業務を回せる未来を実現する。それがHubbleの目指す世界です。
未来へ
まだまだ実力不足な自分が心に決めていることがあります。
「関わってくれる人たちや自分の人生を絶対に諦めない。成功するまでやり続ける。」
最後に、Hubbleは、Slack、Asana、Figmaのような偉大なサービスを生み出し、Atlassianのようなプロダクトラインナップを持つソフトウェア企業になります。