
やる気がないように見える相手は、本当にやる気がないのかな?
noteマガジン「パートナーシップを磨く」は、(職場や学校や家庭で)安心で安全に話し合える関係と環境を創り出したい人が、その土台となるパートナーシップについて探究できるフィールドです。研修やセッションで扱っているエッセンスを届けています。
連投131日目。
人は、自分で目の前の状況を感じて、考えて、選択して、行動して生きているーそう信じて、わたしたちは生きています。
朝、まだ眠たいな~と思ってたら、「あともうちょっと」と布団からなかなか出てきませんね。「まだ、大丈夫。あと3分」と自分に言い聞かせながら(笑) で、3分たったら、「もうこれ以上はダメだ。起きよう!」と決心して、布団から出て、身支度を始めたり、朝ご飯を食べたりして、職場や学校に向かうでしょう。この一連の動作、自分で考えて、選択して、行動していると思ってますよね。
一方で、自分がやらなきゃいけないことになかなか手をつけなかったり、さっさとやればいいことをダラダラやっていたりすると、「やる気が起きないんだよな」とか「面倒くさいな」といった気分やムードにやられて、行動しないことってありますよね。この時って、「やらない」と選択したわけじゃなく、「やらなきゃ」と意識しながら何も選ばないという状態が続いていません?
これって、選択しているんじゃなくて、気分やムードにやられて、あなたの「選択する力」を奪われている状態ですよね。
自分で自分の行動を選択できている時と、そうじゃない時がある。
そう、本当はこの二つの側面があることを、あなたは知っているはず。
ところが!
それが部下や子どものことになると、「自分の行動を選択できる」という一つのとらえ方だけになっちゃったりしませんか?
もうちょっとわかりやすく言うと、こんな感じ。
・言われたことをやらないのは、仕事の意義がわかっていないからだ。仕事の意義を考えろ!
・朝早く起きてこないのはだらしないからだ。自分で目覚ましをかけて、起きると決めた時間に起きなさい!
・残業が増えるのは、仕事の段取りが組めていないからだ。用意周到に準備して、決めた通りにやりなさい!
意義がわかれば、行動できる。
決心が固ければ、行動できる。
環境が整えば、行動できる。
すべては、条件さえ揃えば、あとは選択して行動できるはず。
だから、そう行動しないのは、行動しようという意志がないからだ!ととらえて、「自分の行動を変える気がないこの人を変えるには、どうしたらいいんだろう?」と相手を変える、相手を責める質のコミュニケーションへと方向が向いてしまうんじゃないかしら。
人は、「自分でもわかっているけど、どうしていいかわからない」という側面があります。要するに、自分でも正しい選択をしたくても選択できない時がある。食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足、お金の使い過ぎなんかは、最たるものです。
ということは、一見すると、「やる気がない」「わかっていない」と見える行動は、ちょっとした「敵」に見えるかもしれませんが、「わかっているけど変えられない」という側面は、実はわたしたちの「味方」だと見ることができます。向かいたい方向は一致しているパートナーなんだ、と。
敵に見える相手の中に、パートナーとなる相手がいる。
実は、どちらの相手と手を組むかは、あなたしだいーということを、心の片隅に留めておいてください。
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