親子のパートナーシップ1:失敗させない親のおかげで
連投153日目。
今日は、親子のパートナーシップについて考えてみたいなと思います。
「こぼさないように気をつけて」
「忘れ物しちゃダメよ」
「今日は暖かいから、コートなんて着なくていいよ」
子どもが失敗しないように、親が声をかける。
これは家庭ではよくみかける風景ですよね。
こぼされたら掃除するのが大変だし、忘れ物をするような大人にはなってほしくないし、子どもが季節にあわない服装をしてバカにされたくないし、汗かいたりして大変な思いをしなくていいように、子どもに声をかけていることでしょう。
小さな子どもは、知識や経験が乏しくて、大人のようにわからないことや、できないことがあるので、教えているつもりでしょうから、何の悪気もなくやっている会話だと思います。
おそらく、子どもには「自分で考えて、自分で決めて、行動できる大人」へと成長してほしいし、大人として恥ずかしくない教養や技術を身につけさせたいと願うのは自然なことですが、この会話もあまり重ね続けると、「自分で考えず、自分では決められず、行動できない大人」へと望まぬ方向へと成長していく恐れがあります。
例えば、コップになみなみと入れたドリンクバーのジュースを、席に戻るまでにこぼすことで、「コップいっぱいにジュースをいれると、入れる時は問題ないけど、持って歩いたらこぼれるんだな」ってことを覚えて、「次からは、少し少なめに入れよう」「こぼれそうになったら、その場で少し飲んでしまおう」と自分なりの工夫を考えるでしょう。まさに、自分でどうすればいいかを考えて、自分でどうするかを決めるーということを、失敗を通して学んでいくわけです。
その学ぶチャンスを奪う行為が、先ほどの親の何の悪気もない声かけなんです。
確かに、親は子どもより知識や経験があり、予測できることも多々あるので、ついつい教えたくなりますね。
それはそれであってもOKです。
ただ、失敗する権利も奪わないであげてください。
それでは、子どもの成長には適いません。
子どもの成長という点で言えば、親も子どももパートナーのはず。
わたしの周りでも、自分の子どもを失敗しないように育て続けた結果、いちいち「◯◯していい?」と確認をしないと決められない子どもの話を時々、耳にします。
子どもの未来を思ってかけている言葉が、子どもの未来を奪うことにつながっているって、不思議なことをしている親は少なくありません。わたし自身も、やっていたなぁと思います。
もう一度言います。
自分で考えて、自分で決めて、行動できる子どもに成長してほしいという願いがあなたにあるのなら、先回りして失敗を回収しないようにしましょう。
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