意見が違う相手とパートナーシップを組むポイント。それは…
noteマガジン「パートナーシップを磨く」は、日本中の人々が、日ごろの体験に引き当てながら「パートナーシップ」について深められるフィールドです。
パートナーシップのあるコミュニケーションが日本中に広がり、安心で安全な関係性の中でベストパフォーマンスが発揮できる人が増えることを心から願って、パートナーシップ研修やセッションも提供しています。
連投109日目。
誰かと仕事で一緒にパートナーシップを組もうとする時のことを想像してください。
ただ、パートナーシップを組んだことのない相手と組む場合、まずはお互いを知り合うことからスタートしますね。
その対話を続けていくと、(比喩的にいえば)自分が見ている景色と、相手が見ている景色が違うことが浮き彫りになってきます。
さぁ、ここがまさに分岐点です。
パートナーとの「違い」が明らかになった時、あなたは自分がどう対応しているか、振り返ってみてください。
①自分のことをわかってもらいたい
②相手のことをわかりたい
①を選んだあなたは、もしかしたら次のようなことが起きているかもしれません。
そして、結論から言うと、①は機能しません。
あなたが「自分のことをわかってもらいたい」と思う。
↓
相手の話を聞くよりも、わかってもらうことに意識が向く。
↓
相手は自分が伝えたことがあなたにわかってもらえた感じがしない。
↓
相手は「自分のことをわかってもらいたい」と思って、あなたの話を聞くよりも、わかってもらうことに意識が向く。
↓
お互いがお互いにわかってほしいことを話すやりとりが続く。
↓
お互いにわかってもらえた感じがしない。
これでパートナーシップが組めるかというと…難しい。仮に話がまとまっても、どちらかにフラストレーションが残る形になりかねず、折れた(あきらめた)側が下に入り、折れなかった(押し通した)側が上に立ってしまう形になり、対等さも失われがちです。
ただ、じゃあ、単純に「②相手のことをわかりたい」ならいいのかというと、かなり注意深く観ておかないと、②もクセモノになります。
1)ただ、そのまま受け取る(賛成でも、反対でもなく、ああ、この人はこう考えているんだなと、ただ受け取る)。
2)どこが自分の考えを通す打開点になるのかを探るように、相手の話を聞いている。
もちろん、1)が理想的ですが、実際の対話の中で多くの人は2)をやっています。注意深く振り返ると思い当たることがあるでしょう?
実は、この2)は、「①自分のことをわかってもらいたい」の延長線上にあることなので、これまた機能しないんですよね。
いいんです。①で始まって。
ただ、「ありゃ、なんかかみ合わないな」とか「相手の人が自分の考えをいっぱい話しているな」と感じた時に、あなたが①のままでいくと、ますます相手は拍車がかかります。
なので、②に切り替える。
その時に、「打開点を探るように相手の話を聴いている」自分に気づくことができれば、ただ、相手の話を受け取る自分を選ぶことができます。そうなると、鏡のように相手もこちらの話に耳を傾け始めるでしょう。それが起きなければ、やはり「打開点を探るように相手の話を聴いている」あなたのまま、話を聴いているのかもしれません。
ということで、今日の結論は・・・「打開点を探るように相手の話を聴いている自分に気づく」かどうかが、パートナーシップを組む時の分かれ道、ということです。
※注意深く、自分を俯瞰できるようになると、この自分に自然と気づくようになります。これもトレーニングです。