風の時代のはなし

占い好きであれば、今年、なんなら去年から話題の「風の時代」について耳がタコになるほど聞かされていることでしょう。
そのことについて、自分はぼんやり、「情報とかコミュニケーションとかITとかがとにかく主流になる。物の価値が書き換えられる」くらいの認識だったのですが、今日、もう少し心理的なイメージがじわじわと理解できたので書こうと思います。
さんざん書かれているであろうことなので、主題にしてなかったんですが、間近に迫って、急にワーッとなりました。この祭りには抗えないのか…

占星術ではサインと惑星にそれぞれ「火、水、土、風」の元素が当てられてます。
で、風の時代になる、というのは、2020.12.21に木星と土星が重なった状態で山羊座(地のサイン)水瓶座(風のサイン)に移動する。その後(数年後)冥王星も山羊座から水瓶座に移動する。という大きな惑星が一気にタイミングよく風のサインに移動する、というような話です。ざっくり説明すると。ほんとはもっと200年ぶりの、とか色々あるけど、色んなサイトで詳しく説明されているし、すっ飛ばします。

そもそもの「風」についての占星術での理解は『「まだ見ぬ方へ向かう」の熱+「周囲と関わる」の湿』という組み合わせです。(※1)
水瓶座について「自由」「旧体制からの脱却」「未来計画」「論理」というようなイメージがあるのですが、風の基本的な性質を考えるとそれは納得できます。

でも水瓶座の支配星(※2)は土星で土のサインです。
なので、なんでも自由というより、シビアな感じの自由だと思うのです。
まず始まるこの「風の時代」とやらは、他人からの評価や色んな立場の人の意見が激しく吹き荒れるような風。
SNS上での誹謗中傷もそうだし、政治批判やら疫病への考え方やら、「自分の立場からものを言わせてもらうと、それは…」という事が非常に活発化している昨今は、もはや風の時代真っ只中です。
そういう嵐の中で大事な事は何か、というのを今年はたくさん考えたし、色んな人と語ったし、語ってる人を見かけました。

「周りがやってるから自分もOK」とか、「たぶん自分の立場なら許される」的なノリで「自由」な感じでいても、もはや通用しない。
自由でいるためには自分の行動を自覚しなければ、責められた時に主張できず、しんどい事になるのは容易に想像できます。
立場が違う人に説明するには「論理」が不可欠です。

しかしすべての人の意見を受け入れることは無理。
ならば共感しない。そして自分の意見も主張しない。という選択肢もあるのかもしれないけど、そうするとそこには孤独しかない。
風の「湿」はそう簡単に切り離してくれるでしょうか。
どうやったって他人と関わるしかない。
その時に大事なのは、
他人の価値観に同意できる、できない、と思ったら「なんで自分はそう感じたのかな?」と自問することであろう、と思います。
自分で自分の感覚をはっきり自覚する事が、「あなたの考えをきかせてよ」と言われた時に答えられないジレンマを乗り越える大きなポイントなんでしょう。感覚ってやっぱり強い。

自分の考えの前に、自分の感覚があって、その更に前には自分のスピリットがある。そうやって手探りに「独立した自分」を意識しておくことはこれからの時代、大事なんだろな、と納得しました。
ひとまずしばらく(特に来年)は、自分を大事にしなければ他人を大事にできない。という根本のところにスポットが当たる時期になるのだと思います。

自分はノリでなんでもやってしまう傾向の強い射手座に惑星がたくさんあります。
今年は自分のそうゆうところ、良くないな…と反省しつつも、勉強をさせてもらったり、無責任な書き散らしをしまくりましたが…。
有意義な一年でした。



※1)エレメントの考え方。
ちなみに熱の反対は冷(より安定した方向へ向かう)湿の反対は乾(周囲から独立する)です。
占星術の理解にはこの熱冷乾湿の考え方が欠かせません。

※2)支配星。
12星座を表す惑星が一つずつ決められている。支配星がその支配する星座にくると、非常にのびのびとその惑星らしさを発揮できると言われている。

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